fly into the sky

自分の最近の日記を読み返してみたのですけどね、夢の話と睡眠の話って、もう完全にネタが尽きてる証拠じゃないですか。
いま日々のほとんどの思考を芝居に使っているので何も書くことが無いです。
しかしながらまたほったらかしにしとくといつの間にか数か月経ってしまいそうなので無理にでも書く。

強いて言うならばドラゴンゲートの話なら書けるかなと思うのですが、今それを書き始めたら何時間にもわたって書き綴る大長編日記になってしまいそうになるのでそれはちょっとなと。

特にいま試合も観戦する時間が無く(実は昨晩ちょっとだけ観たけど)ネットで試合結果とか観て過ごしてるだけなのでドラゴンゲート欲求が高まり過ぎてることもあり、今こうして少しガス抜きするんでも恐る恐るです。ぶはっと爆発してしまったらいつまでも止まらないかもしれない。

ところで、少し前に後楽園に観戦に行きましたらば2列くらい前に鉄拳が座っているのに気付きまして。
おお、なんという偶然だと思いつつ声を掛けながらもあることが頭によぎりまして。
いやいやそれはいけないと頭から振り払いながらも観戦後つい、口に出してしまいました。

「(ドラゴン・キッドに)会ったら、あと10年飛び続けてくださいって伝えてね!大好きです、って!」

そう、鉄拳は昔FMWにいたことがあり、ドラゴン・キッドの先輩なのでした。
鉄拳の経歴なんてすっかり忘れていたので、ちょっと前にキッドさんのブログに鉄拳が載ってるのを見て仰天しました。あれを見た時は羨ましすぎて卒倒するかと思いました。

鉄拳はニコニコして答えました。
「ファンなの?挨拶するから一緒においでよ!」

とはいえね、私は鉄拳とすっごい仲良しでしょっちゅう会ってるとかそういう間柄ではないし。鉄拳みたいに性格・人柄の善き人でなかったら、おそらくたまに会う程度の私とこんなにフレンドリーに接してくれることも無いと思うのですよ。
それをね、ここぞとばかりにそこを利用するかのようにのこのこついてくのってどうなのよ、と。
だいたいドラゴンゲートのファンの皆さんは日頃からきっちり時間とお金を使って、少しずつ選手の皆さんと交流する、お客の鑑のような人たちなわけです(推測ですが)。それを、たかが数か月前からファンになった私が、鉄拳の力を借りてドラゴン・キッドに会うなんて、そんなそんなそんな反則技のようなことをしていいものでしょうか、いや良くない。

なので私は、こみあげる欲望を必死で抑えて
「いや、いいよいいよ。よろしくお伝えください」
と答えて帰ろうとしました。今思えばよろしくも何も何をよろしくすればいいのやらという感じですが。

が、リングの撤収とかちょっと眺めてからロビーに出ましたらば、なんと鉄拳がそこにいるではありませんか。
一瞬で欲望の半分くらいが外に溢れ出したのが自分でもわかりました。そして私はもう、我慢できずに鉄拳に声をかけました。
「おお、鉄拳!」
「チエちゃん!もうすぐ来るよ。一緒にいなよ!」
ニコニコ顔の鉄拳です。おそらく鉄拳は、私が今まで知り合った人の中で一番いい人です。本当にいい人間なのです。
すごく仲が良い訳ではないと書いたけど、そこそこ長い期間いっしょの劇団でやってきたわけです。いろんな話も知ってるわけです。直接的にも間接的にも。それでも鉄拳の嫌な面なんて出会った時から今まで一度だって見たことない。

一応言っておきますが、この時点ではまだ私には理性が残っておりました。なので、えいやっと帰ろうとしたのです。したのですがその瞬間…

向こうからドラゴン・キッドが歩いて来たーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!

ぎゃーーーーーーーー!!!!!

かろうじて2パーセントくらい残っていた自制心でもって、私は少し鉄拳から離れました。いえ、この時点でおそらく既に自制心はゼロだったのでしょう。
物欲しそうに満面の笑みで見つめている私を、鉄拳は手招きしてドラゴン・キッドに紹介してくれたのです。

「劇団時代の先輩です(鉄拳は人に私を紹介する時、いつもこう言ってくれる)」
っていうか敬語じゃなかったかも。はっきり言ってこのあとしばらく記憶が定かじゃない。
「いつも観てくださってるんですか?」とドラゴン・キッドに言ってもらって、
「はい!あ、でもすいません、結構最近です」と答えて
「いえいえありがとうございます」なんて返してもらったことくらい。ちょっと!私、会話してる!

写真も撮ったのですが、これがまた!
まずツーショットで撮って(夢じゃないかと思っていま確認してみた。ちゃんと撮れてた)そのあとみんなで撮ったのですが、なんと撮影してくれたのがジミー・ススム!
いや、たまたま通りかかったのをお願いしてたのですが、私は脳みそが破裂するんじゃないかと思いました。良かった、破裂しなくて。してたら大迷惑でしたね。撤収間際の会場で。

ぎゃー!ススムさん!と声を掛けようと思った瞬間に、
いや、これだけキッドさんキッドさん言って鉄拳にも良くしてもらったのに、ススムさん!となるのはちょっとどうなんだろう、と。
数秒の間激しく迷った結果、声をかけるのをやめました。
でも今思ったら、素っ気ない態度なんてとって失礼だったかも!ああ、何が正解なの!!

そんなわけでススムさんの撮影してくれた超贅沢な記念写真が手に入ったのでした。

ドラゴン・キッドは超絶いい人でした。
帰り際に握手してくれたのですが(3回別れの挨拶があったためにその都度、計3回握手してくれた)その手は大きくてすごく力強かったです。人生で、あんなに強い手に触れたのは初めてです。

ただ試合の観戦に行っただけのはずが、それだけで最高に幸せだったはずが、なんとも自分の想像を超えるサプライズの起こった日でした。

自制心の無さと図々しさに自己嫌悪もありますが、すっごい幸せになりました。

何がいけないって、人さまの優しさに甘えて何の苦労もなく対価も払わず図々しく厚かましく利を得るってところがいけないですね。

鉄拳にありがとうと改めて心の中で言うとともに、キッドさんにもありがとうと。
選手の皆さんのこの丁寧なファンサービス、本当に素晴らしいと思います。私も発条ロールシアターを支えてくださるお客様への感謝とサービスを決して怠ることのないようにしようと心から思いました。


こんなことがありましたよーってさらっと書くだけのはずがすごい長くなってしまいました。淡々と書くなんてとても無理。

一つだけ、ススムさんの件に続き、こちらは本当に失礼で後悔していることがあります。
この日鉄拳と一緒にいらしてた漫画家さん(永田晃一先生)にろくに挨拶せずにいたこと。自己紹介もせず、別れ際にようやく挨拶したくらい。舞い上がり過ぎはやはりいけませんな。
ちなみに永田先生もすごくいい人でした。ジミー・ススムに撮影してもらった写真ですが、実は遠慮して離れた私を永田先生が手招きして一緒に写りましょうと誘ってくださったのでした。あと帰り際も、こんな海の物とも山の物とも知れぬただ終始ニヤニヤしてただけの女にすごく丁寧に挨拶してくださったのです。

鉄拳の周りっていい人ばっかりだなー。
これが人の徳というやつか、とよくわからないけどしみじみ思うのです。

そういえば「ドラゴン・キッド、すっごいイケメンだよ!」と鉄拳は言ってました。でしょうねーっ。マスクつけててもわかります。
しかし私は言いたい。鉄拳さん、あなたもイケメンですよ、と。
超ハンサムなパペットマペットといい、皆さんどうしてその素敵なお顔を隠してしまうのか。
まあしかしもしもイケメンじゃなかったとしても面白いことに変わりはないし、キッドさんは強くてかっこいいし。顔なんてどうでもいっかという気になるのでした。
私は長らく顔面至上主義を名乗ってきましたが、そろそろ返上しようかな。
カッコいい素敵な人たちってそんだけで容姿もかっこよく見えてくるし。

あ、今日のタイトルはキッドさんのテーマ曲の歌詞です。
鉄拳に伝言頼んだ「10年飛び続けてください」は、ご本人には伝えられませんでした。
ファンの気持ちとしてはその通りなんだけど、軽く言えるような言葉では無いなと思って。
それに私は、ドラゴン・キッドの今のただ一度の試合を観ただけで、それを思い出すだけで、いつまでも何度でも興奮できるのです。
わざわざ先のことまで考えなくても、いまこの瞬間だけで充分幸せなのです。
なので伝えるならば
「いつもありがとうございます。ご健康をお祈りしております」
ってとこでしょうか。
心の中で、全ての選手の健康をお祈りしておきます。