観戦記★ペア編2

さて、実際のところ今回のペアの優勝争いは、川口&スミルノフ組とパン&トン組の2強で繰り広げられるであろうとフィギュアファン達は予想してたのですが、先ずは川スミ組のショートプログラムが、非の打ち所のないほど素晴らしい出来!昨シーズンに引き続き(かな?)、テーマは白鳥。あまりの美しさ、技の見事さ、細部まで凝った振り付け、そして川口さんの衣裳の相変わらずのセンスの良さ。終わった瞬間、場内は総立ち。私は鳥肌が立って立ち上がれなかった。
続いてのパン&トンは、トンのお手つきがあって減点。それ以外でもやはり川スミの方が良かった気がする。で、ショートの順位はその印象どおり。
いやあ、川口さん本気だよ。そりゃそうだよ。パートナーを求めてロシアに渡って、国籍まで取得してるんだから。すごいど根性と、すごい細やかで詩的な演技が同居する魅力的なスケーターです。怖いくらいかっこいい。

しかし、翌日のフリーにて、今度は先に滑ったパン&トンが、ノーミスの凄まじい演技を魅せてくれた!場内またもや総立ちと大歓声。今度は私もスタンディングオベーション。まあ、立ち見だからずっと立ってたんだけど。
後からNHKの解説を聞くと、ちょっとスピンにずれがあったりなどしたらしいけど、加点はあっても減点無し。とにかく場内割れんばかりの大歓声が物語るように、なかなか観られないんじゃないかというクラスの、とても良い演技でした。

※私の手元には今リザルトという成績表のようなものがありまして、これには各種目各組(シングルなら各選手)の一つ一つの技に何点つけられたか、各ジャッジがそれぞれの技に加点や減点をどれだけつけたのか等こと細かにわかるものがありまして。今回はせっかく生観戦したのでそれと照らし合わせようと思いISUの公式サイトからプリントアウトいたしました。ちなみにブロデュール&マタトールの「雨に唄えば」は、かなりの減点がありました。

さて、川口スミルノフ組。が、ここで事件が!いや、事故か。なんと冒頭のスロージャンプの着氷で川口さんが転倒!川口さん起き上がりざまに腕を数回振っていて、抜けた腕を戻そうとするみたいなそんな状態で続行しようとしていたのだけど、スミルノフのリードで(と見えた)、ジャッジ席へ。場内は、ものすごい静寂。誰一人言葉を発さずに見守っていた。
その後規定で3分与えられたのだけど、治療をすることも無く演技続行。そこからは見事な演技。転倒を忘れるような、川口さんを心配するよりも、川口さんに感動を与えられていた観客がそこにいた。