自己満足語り・常軌を逸した超超ロング

子供の頃と長野五輪の時を除けば、スケートを観るようになったのはごく最近なのだ。
安藤美姫ちゃんが可愛くて気になってスケートを観るようになった。
2008年の世界選手権で棄権した美姫ちゃんにもらい泣きして、ついでに観た男子の試合でバトルとランビエールを王子様だ!と思ったんだ。
王子様を追いかけようと思った矢先に2人とも引退してがっくりきて、高橋大輔の怪我にショックを受けて、それから私はNHK杯を初めてちゃんと観たんだ。とは言え適当につけたらやってた程度だったので、多分フリーくらいしか観てないんだけど。
そこでペアのパン&トン組のフリーの演技を観て一目惚れして(ハーフアップのトン兄はかっこよすぎた)、エキシのサマータイムでうっとりして、一気にパントンのファンになると同時に俄然ペアに興味が湧いたんだ。
その時のNHK杯では鈴木明子ちゃんの黒い瞳にも惹きつけられて、こんなにかっこ良く踊る人が日本にいるんだと衝撃を受けて、そしたらエキシのリベルタンゴで更に度肝を抜かれて、フィギュアスケートへの興味が勢いを増した。
それから、この年のNHK杯には出ていなかったけれど小塚崇彦選手がスケートアメリカで優勝したりと一気に注目を集めた年でもあり、全日本選手権も初めてテレビで観て興奮して、小塚くんが出るというので年明けのスターズオンアイスのチケットを発作的にとったんだった。
この頃はまだ、モダンなプロの面白さとかも全然わからず、わかりやすーいのだけが好きだった。バトルのプロなんて、何が良いのかわからなくて、スターズオンアイスでも現役の選手たちのジャンプを跳びまくるプロ以外はただ眺めているだけだった。ただ、生のスケートの雰囲気に酔ってただけだった。
このスターズオンアイスで、織田くんのトスカかな?を初めて観て、冒頭のジャンプに大興奮したのを覚えてる。すげええええ!!と。
その後も織田くんについては、特に大ファンでも無いし目当てで足を運ぶ訳じゃないにも関わらず偶然にも生観戦率が高かったのだけど、観る度に必ず興奮して、そして観る度に上手いなあとしみじみ思うのだった。

ともかく、スターズオンアイスで一番鮮明に覚えているのは織田くんのプロだったりして。他はバトルとランビエールの「2億4千万の瞳」(たぶんスターズオンアイスでやったんだよな??)にきゃあきゃあ言ってた。
そんな中でもトッド・エルドリッジの静かなプロに感動したのと、マイケル・ワイスにおおーとなったのは感覚的に覚えている。まだまだそんな感じ。
(ただ、また生で観たいと思ったのは確かで、この年は国別対抗戦やらPIWやら足を運び、長野のNHK杯にまで行ったのだった)

3月の世界選手権では、それまでまったく興味の無かったのに、失意のエキシビションナンバーを観てジュベールのファンになった。実はジュベールがハンサムだということも、この時までわかっていなかったのだった。負け方も切なかった。2Aか何かで転倒したんじゃなかったっけ。
この時から、ジュベールは私の中で特別なスケーターになった。
この時の世界選手権は、地上波で観られる限り観て、シングルもペアもアイスダンスも、たくさんの選手を知った。アイスダンスはドムニナ・シャバリンがかっこよかったなあ。マトリックスのエキシ!
美姫ちゃんの表彰台も嬉しかった!SAYURIもオルガンもエキシのボレロも大好きなプロ!

そうそうこの直前の年末に引越しをしたのだけど、ネット環境が整ったのでパントンやあっこちゃんや小塚くんや、もちろん美姫ちゃんや、あとキャンデロロの動画をネットで漁り始めたりもした。ジュベールのファンサイトに入り浸ったりして。
ミクシィフィギュアスケートのコミュニティに参加したのもこの世界選手権前後だったと思う。これで一気に知識が増えた。
ミクシィで知り合ったフィギュアファンの方に誘ってもらったおかげで、なんと長野のNHK杯では人生初オフ会に参加して、思う存分フィギュアの話をできたことが本当に嬉しかった。
まあ、私はあまり詳しくないので人の喋るのを聞いてばっかりだったけど。

そうだ、このNHK杯ではなんと男子がジュベール、女子が美姫ちゃん、ペアがパントンの優勝という、私としては各カテゴリの特別なスケーターが揃って優勝するという鼻血を吹きそうな大会だったのだ。
パントンのフリーは、あの「見果てぬ夢」。ちなみに翌年のフレンズオンアイスではこれのエキシビションバージョンを観て大泣きしたのだった。

NHK杯ではジェレミー・アボットショートプログラムにスタオベしたのを覚えてる。ビートルズのナンバーで、あれは本当に面白いプロだった。その後、観るプロ観るプロ傑作ばかりでアボットも凄く好きになった。
なんだかよくわからないなあと思ってたアイスダンスも、下位から順に観て行くと上位選手の上手さがよくわかって面白かった。コンパルソリも面白かったので、その後無くなってしまったのは残念だった。

そうそう、GPFにも行ったのだ。JGPFと一緒の開催でお得だった。スイハンの演技を観て、こんなのが同世代にいたら高橋トラン組は一生優勝できないなと思ったのだった(良くも悪くも、やっぱり何がどうなるか予想できないものですな)。
ナンソンくんを観て、こんな中国男子選手が生まれるなんて!!と狂喜したものだ。
ああ、中村健人選手は開催国枠で出場したエキシで怪我しなかったっけ。それとも試合の時だっけ。今ではすっかり、本当に素敵なスケーターになったものだ。デュべデビもエキシで怪我した気がする。こっちはハッキリ覚えている。怖いなあと思ったんだ。

観に行った試合やショーで、生で観た選手はみんな好きになったと言っても過言ではないし、テレビ観戦であっても、どんどん好きな選手が増えていった。もう、みんな好き!と。
この年は父が肺炎で一時集中治療室に入ったりという大変な出来事もあったのだけど、その合間を縫ってNHK杯に行ったりGPSライブストリーミングで観戦したり、とにかくフィギュアにどっぷりはまった年だった。
川スミの白鳥プロ本当に美しかったなあ。
安藤美姫ちゃんのクレオパトラ七変化とか。ボツになったショートプログラムとかエキシとか。

バンクーバー五輪で泣いたり喜んだりショック受けたり、
世界選手権やグランプリシリーズ、テレビでやらないB大会もネットで観て、
2011年のモスクワワールドはいろいろな意味で心に深く刻まれている。
小塚くんのフリーと美姫ちゃんのエキシ・アンコールは特に忘れられない。

そうだ、メダルウィナーズオープンは興奮したなあ!
クーリックにキャンデロロ、ヤグディンにバトル、本田くん、スルツカヤサラ・マイヤーラウラ・レピストにマイズナー、ロシェットに荒川さん、そしてカート・ブラウニング!!
もう全てに大興奮だけど、カートの雨に唄えばは本当に屈指の名プログラムだったし、カート・ブラウニングは最高のスケーターだと思った。興奮気味に日記に書いたっけ。

自分の生活や芝居に向きあいながらも、フィギュアスケートが私の関心事の中でかなりの割合を占めていた。
時間とお金がいくらあっても足りなくて、すごく大変で幸せだった。

けれども、安藤美姫ちゃんだけを追ってたわけではないけれど、2011-2012シーズンあたりからどんどんその割合が少なくなっていった。
ジュベールやパントンが不調でも、それでもフィギュア全体が好きで観ていたはずなのに。
あっこちゃんや高橋大輔の演技に感動したり、町田くんを好きになったり、国体に行ったりもしたけれど。
若手もベテランもみんな好きで、引退が悲しかったり躍進を喜んだりいろいろあったはずなのに。

去年はほとんどフィギュアスケートを観なかった。
生観戦も、PIWとDOIは行ったけれど、他は行けず。
たくさんの選手が引退するシーズンを迎えたのに、テレビ観戦もネット観戦もほとんどしなかった。
アナログ放送が終わってテレビが観られなくなり、ケーブルテレビを解約してからは、フィギュアスケートから随分遠ざかってしまった。

貧すれば鈍する、みたいな。あ、違うか。
でも、貧しいね。

ただやっぱり五輪は特別なんだなあ。ギリギリセーフでデジタル放送を観られるようにして今はソチオリンピックを楽しんでいる。

大好きな安藤美姫ちゃんは引退してしまった(けど撤回してくれないかな。はっきり宣言したっけ?)。
観る度に感動した織田くんも、引退してしまった。
バンクーバーが最後かと思っていた選手たちが、たくさん続行してくれて、今回の五輪に臨んでくれたけれど、いつまでも夢の時間は続かない。

パントンは、奇跡のように素晴らしいプログラムを観せてくれて、とうとう引退の時を迎えた。
川口スミルノフ組の演技をまた観たい。早く観たい。ジャン・ジャンは解散してしまったけれど、ペン・ジャンはすごくいいペアになりそうで、凄い速さで成長している。ペンちゃんの努力もだけど、ハオ・ジャンが辛抱強く、また一から積み重ねている姿に深く感動するし、尊敬する。
超絶美麗(と私は思っていた)ムホトラは解散して、新しく生まれた、凄まじいまでの能力を持つヴォロトラがソチ五輪の金に輝いた。
成美ちゃんと木原くんのペアは素敵だ。1年前の国体で観た木原くんは、すごく上手くて面白くて印象に残っている。それがまさかペアに転向して、こんなスピードで上達するなんて。漫画のような展開じゃないか。凄い。
バザラリも好き。スイハンも好き。みんな好き。
好きなペアいっぱいだ!ペアが一番好きだ。なんて面白いんだろう。

リプニツカヤの、子供ながらその知性と背景がにじみ出るような若々しい滑りが好きだ。コストナーさんはすっかりジャンプも安定して、本当に美しい滑りをみせてくれる。キムヨナちゃんが背負っているものは大きくて、それを思うと時々こっちまで辛くなるけれど、迫力あるジャンプや正確なスピンやスピード感にはいつも単純に感動する。そしてキムヨナちゃんはとっても好みなんだ、容姿的に。
あっこちゃんのプロは全てが素晴らしい。技術力の向上は驚異的だ。大好き。大好き!
振付師の道やコーチの道、いろいろあるだろうけれどできるだけ長いことスケーターとして滑り続けて欲しい。
高橋大輔鈴木明子は、どんな音楽を使ったどんなプログラムも自分のものにして、素晴らしい作品に創りあげることができる。どんな脚本のどんな芝居でも自分のものにして自分の表現をする才能ある役者と一緒で、とても貴重な才能だ。千の仮面を持ちながらも溢れんばかりの己の個性を持っている。これって、本当に特別な才能だと思う。
演出家や監督になんてならないで、ずっと役者でいて欲しい。というタイプ。ずっと本人に滑り続けていて欲しい。

アイスダンスは、今そこまで夢中な組はいない。ペシャラ・ブルザとシブタニズくらいかな。リード姉弟も応援している。キャシーがいつも凄く美しくて好き。うまくなったよなあ。
ドムシャバとカー姉弟とファイエラ・スカリとデロベル・シェーンフェルダーが好きだった。
今は熱烈に好きな組はいないけど、みんな応援している。あ、アメリカのチョクベイは結構好きかも。ジガガジもいいね!

パトリック・チャンは王者の座にいるのが相応しいといつも思う。
羽生選手の演技は見てて間違いなく興奮するもので、ジャンプも凄いしなんでもできて、実際私は羽生選手の演技に何度も泣かされてるけど、総合力でパトリックは羽生選手を上回れると思うんだ。だから、ただの個人的な願望だけど、パトリックに王座に座っていて欲しい。実力を出し切って欲しい。あんなに自由自在に氷の上に存在できる選手、私は他に知らない。あの滑りは絶対にフィギュアスケートにおいて一番価値のあるものだと思うんだ。

テンくんもケヴィンもミハルもフロランもみーんな笑っていて欲しい。
ハンヤン好き!頑張れ!ああ、名前出してない選手もみんな好きだ。みんな笑って滑り終えられますように。
五輪に出ない小塚くん、ナンソン、ガチンスキー、なんてもったいない!信じられない時代だな。
メンショフヴォロノフ、コフトン、ああなんというもったいなさ!
五輪に出てる選手も出てない選手もみんな好き!

トマシュ、ジェレミー、一番いい演技ができますように、笑ってくれますように。
町田くんの努力は、役者はみんな見習うといい。技術向上に加えて、自分をコントロールする努力とセルフプロデュースの努力。どうかこの努力が最高の結果を出すことで報われますように。来シーズンとかそんなんじゃなく、どうか今年、このシーズンで報われますように。五輪で報われますように。
高橋大輔が好きだ。こんな凄い選手は他にいない。唯一無二で、もう二度と現れないかもしれないくらいのスケーターだと思う。
たったの数分でここまで人を感動させることができるなんて。

プルシェンコライサチェクも、生で観て鷲掴みにされた。凄かった。ジョニーは本当に強くて真っ直ぐでかっこよかった。みんな大好きだ。引退した選手たちも引退と現役の狭間にいる選手たちもみんな好き!
佐藤有香さんの月の光、きっと一生忘れない。本田君も田村ヤマトも大好き!

みやけんさんの振付、シェイリーンボーンの振付、大好き。面白い。カメレンゴさん、クリロワさん、ミルズさん、ウィルソンもいいな。マッシモ・スカリにはあっこちゃんの素敵プロ作ってもらって超感謝!
フィギュアスケートってホントに全てが面白い!このままコーチの名前も羅列しちゃうそう!しないけど!

そしてブライアン・ジュベールはやっぱり私にとって特別に特別なスケーターだ。
どうかどうか、ジュベールが、自分がやりたいと思うことをソチのリンクでみんなできますように。何もかも、うまくいきますように。

これからもフィギュアスケートは好きだし、これからもたくさんのスケーターを好きになるし好きでい続けると思うんだ。
でも、引退する大好きなスケーター達と一緒に、私の中で一区切りつきそうな気がするんだ。
寂しい。
けど寂しくなる前に思い切り応援したい。

ジュベールにとってソチオリンピックが素晴らしく素敵なものでありますように。
会場の観客と世界中のお茶の間観戦の人間が大歓声をジュベールに送れますように。それでジュベールがニッコニコになりますように。嬉しすぎて泣いちゃってもいいよ!
結果は、ついてくるままに。

今日の男子フリー、どうか一つの事故も事件も無く、できればジャンプの抜けも回転不足も無く、転倒も無く、そんな試合になりますように。そして、素敵なプロがたくさん観られますように。
ちょっと欲張り過ぎかな。

良い大会になりますように。

女子の祈願は女子の試合の前にするとして、今はただこれだけ。