苦しいの苦手

腕枕されるのって苦手だなあ。顔の周囲の空気が遮断されて呼吸が苦しくなる。かといって真上向いてたらただの枕扱いだし間抜けだし。とかいって結局、腕枕されたまま背中向けちゃう。
腕枕するの好きな人っているよな。私もされるよりかは、する方が好きだ。ちなみに腕枕=愛情とは限らず、腕枕するのが好きな人は、相手にたいして情が無くてもしたがるか、もしくは営みの後は腕枕をするもんだとマニュアル的にインプットされてるだけなので、そのへん誤解しないよう注意が必要だと思われる。

押し入れの上段に布団持ち込んで寝るのも好きだけど、広くて何も無い部屋のど真ん中にぽつんと布団敷いて寝るのはもっと好きだ。

胎内にいた時の記憶がどうのこうので包まれる安心感が云々かんぬんっていうのもわからんでも無いけど、狭いとか息苦しいとか圧迫感が苦手。
なので寝る時のポーズは丸まる派ではなく、直立派。

手足を伸ばすことができない場所にいるのが、肉体的にも精神的にも我慢できない。
足をずっと曲げてると辛くなるからイスも苦手。イスに座り続けてると足先や膝の辺りがもじょもじょしてくるもんだから、座ったまま足を上げて前に伸ばしたり。昔はそこまでじゃなかったけど、最近じゃ2時間の芝居なんて辛いもの。
なんだろう。
自律神経失調症とかそういうの?よく知らないけど。

だからって訳でも無いけれど、稽古場でもイスに座ってる時と地べたに座ってる時と半々くらいだったりする。
今だと使う劇場がタイニイアリスなので、目線を桟敷席に置いててもいいかなってのもあるし、やっぱりあんまりイスに座るのが好きじゃないんだと思う。
動きにいろいろ手を加える時なんて、立ったまま観てるのが楽だもんなあ。すぐに動けるし。
そういえば奥行きのある稽古場だと地べたに、無いとこならイスに、ってことが多い気がする。何か理由があるんでしょう。今ぱっと浮かばないけど視界的な何か理由が。

そういえば、肉体的にも精神的にも自由を奪われたり痛い思いするのが嫌でたまらないうえに、命令されるのはおろか人に主導権握られるのがそもそも嫌いで、人から先回りして何かやってもらうことすら嫌なのに、それでも
「Mでしょ?」
と言われることがあるのは何故なんだろう。
自分でも知らない一面ということであれば是非どこがそうなのか詳しく教えて欲しいんだけど、だいたい嬉々として私にそう言ってくる人に限ってS臭が皆無なのは何故なのかがまず知りたい。

あと、私自身はSMの世界にはあまり明るくは無いし自分も関わってないのであれなんだけど、それにしても世間のSMに対する認識って誤解に満ちているなあと思うことはある。
SとMって言葉だけが浮遊してる感じだよね。
SMについてよく知らないであろう上に、ディープなところまで踏み込むどころか知るつもりすら無い人が人前で「俺、ドSだから」とか「お前はドMだよな。」とか(主にセクハラ目当てで)言ってるのを見ると恥ずかしくなるのでできればやめてほしい。
はにかみながら「自分、Mだから…」て言ってたりするのは男でも女でもすっごく可愛く見えるんだけど。

まあ要するに私が、知ったふうな口聞いてたり偉そうだったりする奴が嫌いってことなんだけど。
それを抜きにしても、そもそも人間性とか深い性嗜好に関わることを、酒の席とはいえ大して親しくもない相手との会話に持ち込んでくるってのが理解できない。
持ち込みたいなら冗談にしないで真剣に話そうぜ、と言いたい。

おお、完全に話がずれてしまいましたとさ。