劇団樹氷

北海道・上川支部の高校の合同公演=「劇団樹氷」は、2005年くらいに解散してたそうです。
中学1年生の時に初めて観に行った高校演劇が、樹氷の「青い山脈」だったんだよなあ。

現・オフィス★怪人社のIKKANさんが当時旭川南高校の3年生で、その公演では作曲やったり舞台でギター弾いたり、演出?舞台監督だったかな?もやってたりして、本人の出番は少なかったけどとにかく私にはえらい衝撃的で、終演後にごった返しのロビーで人をかき分けかき分けIKKANさんの元まで行って握手してもらったんだっけ。
高校生すげー!と思って、それからは進路を決める時でも頭に浮かぶのは芝居のことばっかりでした。

青い山脈」に誘ってくれた人でもある、中学の演劇部時代に一番影響を受けて尊敬していた先輩が旭川工業高校の演劇部に入ったので自分も工業高校に進学しようと思いました。
でも翌年観た合同公演「ガンバの冒険」を観て、うーん旭川南もやっぱり捨てがたいなあなんて思って、なんやかんや南高に進路が決まった年の合同公演「ブンナよ木から降りて来い」を観て、うん、やっぱり南高にして良かったな、なんて思って。

当時の旭川工業は村住先生という凄く芝居の好きな先生が演劇部の顧問をやってらして、脚本も演出もとっても面白かったのです。男子部員が多くて、パワーとユーモアあふれる芝居でした。アイディアも今思い返すと凄かったなあ!工業高校ならではのいろんな技術を駆使した仕掛けが芝居を更に面白くしてたのです。
北高の大原先生の作品も評判が高くて、芝居の完成度がとても高かった。
この2高は地区大会を突破して全道大会によく行ってた学校、という印象があります。

留萌高校は、私の1年か2年下の男の子が入った年から作風が変わって、とても田舎の高校生が作ったとは思えないような思い切った作・演出で、なんだろう都会の若者っぽい芝居だったな。それがまた面白くてえらく感心したもんです。
留萌高校には私と同じ学年の男子部員が1人いました。とにかく私の時代は男子部員不毛の年で、工業高校にすら同学年は女子だけで、男子がいなかったんじゃなかろうか。他は凌雲高校に1人いたくらいだけど、その男子は樹氷とか社会人劇団では付き合いがあったけど、大会には出てこなかったし。そんな状況だったんで大会の時には留萌の男子と無理やり交流もったりして。学校は遠いけど、一緒に何かできないかなあなんて思ってたり。

そんな風に各学校に特色があり、それぞれ尊敬できる先輩たちもいたのですが、やっぱり私は南高校の演劇部に入って良かったなあと思うのです。あの、頭が悪くて素行が悪くて色ボケかってくらいロマンス満載の3年生たちと、おおらかで真面目できちんとしてて、それでいていたずら心に溢れた2年生たち、でもみんな芝居にはバカみたいに熱くなってたという、そんな先輩のいる環境で高校演劇を体験できて良かった。
卒業した先輩達とやった3人芝居(で、音響なんかも自分たちでやった気がする。頑張ったな)とか、社会人劇団に参加したりとか、今思えば部活をやりながらよくいろいろやったもんだと思うけど、みんな貪欲だったんでしょう。2年の時に私と同じ学年の女子部員が1人増えましたが、彼女は彼女で、うちの主役をやりながらも社会人劇団で経験を積んでたり。
そんな環境に助けられていろいろやってみたんだと思います。私は元来怠け者だから1人だと何もしなかったかもしれない。
授業中はスタッフワークの時間だったなあ。バカ学校だったから何とか卒業できたんだろう。
くっだらない男のことで嫉妬して、周りにめちゃめちゃ迷惑かけたりしてたなあ。今もそのへん何ら成長してないあたりが笑える。というかうすら寒い。

で、やっぱり卒業後にオフィス★怪人社に入って、その経験があってこそ発条ロールシアターができてというその流れを思うと、南高校の印象を強くつけられた合同公演「樹氷」は、私にとって大きな存在だったのです。

でも、その樹氷は無くなったのですね・・・。

なんつって。
今は、「氷点華」という高校演劇部の生徒たちの劇団があるそうです。劇団員100人だとか?すごいじゃん、上川!人口は減ってるけど、芝居欲は全然絶えないのね!
もちろん札幌の比じゃないけど、旭川にも劇団はあるしね!
有名劇団を呼んだりする演劇鑑賞を推進する団体もあるし。今もあるんだっけ?市民劇場って。
ああ、いい町だ!町じゃなくて市か。

うはーっ。
朝っぱらから思い出話ばっかでどうなることかと思ったけど、エンジン点火の役に立ったようです。
やったね!