祭り

先日、近所の商店街の○○祭り(忘れた)というのがあったんで行って来ました。
周辺の飲食店が出すちょっと変わったラインナップの食べ物屋台とか、ここぞとばかりに商売っ気を出した値段のビールとかを眺めつつ楽しんでいたのですが、その日のメインイベントである「ねぶた」の出現により、サーッと気持ちが冷めてしまいました。
何故かって、まず、ねぶたがものっすごく小さい。
そりゃまあしょうがないけど、いやー、もうちょっとくらいサイズ増しできなかったの?という感じで。
制作者は本場青森のねぶた職人らしいという話で確かに見てくれはちゃんとねぶたなんですが、だから余計に小ささに違和感があるというか、物悲しいというか。
とか言って、本物のねぶた見たことないのですが。

ねぶたと言えば高校の時に「万灯行列」っていうのがありまして、各クラスごとに1体の万灯を作ってそれを担ぎ高校周辺の道を練り歩くのです。仮装して。けっこう力作ぞろいで面白かったです。
こんな感じ
旭川南高校学校祭
動画・2012年南高祭「万灯行列」

今はクラスで1体じゃ無いのですね。1クラスの人数がすくなくなってるのかな?
そういえば3年の時の万灯以外まったく記憶に無いのは何故でしょう。演劇部で忙しかったのかしら。
1年の時は文化祭でも何か上演した気がするけど、2年の時は無かった気がするんだよなあ。何やってたんだろう。3年の時はクラスの仕事に参加してた気がするようなしないような。
クラスメイトの顔もあんまり覚えてないし。何年の時に誰と仲良かったのかとか記憶が入り混じってるし。高校の時の記憶って演劇関係以外ほんと無いわ。寂しい奴だ。

とにかくその万灯行列で、やっぱりウケが良かったのはアニメキャラみたいなのとかよりもねぶた風のものでした。よく作ってあるなーと思って感心して眺めてました。
が、ここだけの話、当時の私は心のどこかで
「本物のねぶたを知ってる人がこの中に何人いるか知らんけど、それっぽいものを作ってるってだけで所詮は上っ面を真似てるだけのものでしょ」
とか思ってました。うわべだけだろうと何だろうとあんな巨大な立体造形物を作るってだけでもすごいと今は思うんですけど。

なんなんだろうなー。整形美女とかを「所詮は偽物!」なんて毛嫌いするような思想を抱いたことも一度だって無いし、養殖だろうと天然だろうと美味しくいただく私が、なんでねぶたにだけそんなに厳しいんでしょう。
お前こそねぶた知らねえだろ、とつっこまれる気満々です。

話を戻して阿佐ヶ谷のそのねぶた。6人くらいで担いでたイメージですが、とにかく軽そうなの。実際軽かったんだろうな。持ち手の人数を減らすとかじゃダメだったんでしょうか。あるいは芝居でちょっと重そうに持つとか。

あと、跳人(はねと)。周りで踊ってる人たちですね。
どこの人達かわからないのですが、そういう同好会みたいなものがあるのか、近所の有志なのか、高円寺の阿波踊りみたいに劇団員の人が混ざってたりするのか。
わかんないですけど、いまいちこう…
もしかしたら、観てる私の心が冷めきってたせいかもしれませんが。

しかし一番気持ちが盛り下がったのは、ねぶたを収納する時の係のおっさん達のつまんない誘導ですな。
「そこ通るから後ろに下がって!」みたいな。
荒々しい祭りの男の威勢良い声ならともかく、仕事でしょうがなく配置されてるおっさんが、思い通りにならない通行人に対していらだってるみたいな声のかけ方。
ああいうつまんなそうなおっさんを駆り出さなきゃなんないくらい人が足りなかったんでしょうか。
商店街の飲み屋の若い兄ちゃん達とか喜んで手伝ってくれそうですけどもねえ。よくゴミ拾いとかやってくれてるし。

そんなこんなで冷めきってた私です。
なんでお祭り楽しめないのかなー。都会っ子っつうか、現代っ子なのかな。都会生まれじゃないし現代っつうほど最近の生まれじゃないけど。
そもそも既に「子」じゃないけど。

その日のお祭りで一番楽しかったのは、飴細工職人さんの出店でした。お台場のお店からの出張らしい。割と若い人でした。

職人さんの技ってほんと美しい。

ああ、青森のねぶたを見に行きたいです!