我慢ならず

録画の具合を確認しようと思ったら、ちょうどフリーダンスの最終組で、つい観てしまった。大興奮。

デイビス&ホワイト、出だしから猛烈なスピードと力強さ、かつ正確な滑り。今にもスロージャンプが入るんじゃないかと思う勢いで、あっという間に終わる怒涛のプログラム。これが金メダルじゃなかったら誰が金だ、と思ってしまう。

ファイエラ&スカリは初っ端から叙情の世界を醸し出す。美しさ、優雅さ、切なさ、こちらの想像を存分に掻き立ててくれる、わびさびに満ちた演技。これだ、これだよ!アイスダンスっていうのは!
衣装も綺麗で、古き良き時代の映画から抜け出てきたみたい。

バーチュー&モイアのロマンチックプログラム。柔らかくて綺麗でふわわあーんとした曲に非常にマッチした演技。と油断させた隙に唐突に繰り広げられる凄い技の連続に度胆を抜かれる。減点の要素が見つからない。

ベルビン&アゴストはアゴストのヒゲの事で頭がいっぱいで、いつもよりアゴストに注目。なに、この上手さ!!
でもちょっと淡泊というか、正統派にしては爽やか過ぎるように私は感じた。ベルビンちゃんの美しさはどういう方向に行けば1番生きるのかマジで考えた方が良いと思う。そしてアゴストはヒゲを生やすか、どうしても生やさないならいっそ髪を切ってほしい。
とは言えやり切った出し切った素晴らしい演技。

ドムニナ&シャバリンは、もう!もう!もう!演技中に「かっこいい〜!!」と叫んでしまった。シャバリンの腕のたくましさ!ドムニナの抜群のキレの良さ!
濃厚!!そしてさらっと難しいリフト。で、やっぱりとにかく滑りが上手い。マルチアングルであらゆる方向から観たい。
アイスダンスの王道をいくようなプログラムでありながら、はっとするような独創的な振付。派手で華やか、それでいて色っぽい。
ドムニナの迫力の肉体美と、シャバリンのいかついまでの男くささの織り成す濃密な色気がたまらん。大人の男と大人の女の容赦無いバトルって感じ。なんで戦ってるか知らないけど。
アイスダンスの中でも図抜けて重い、ぬっとり吸い付くスケーティング。あー、好きっ!
ただシャバリンの膝がやや心配。神様、シャバリンに新しい膝を!

シングルやペアのスケーティングのうまい選手に「アイスダンスもいけるんじゃない?」と、冗談半分本気半分で思うことがあるけど、こうして観ると有り得ない。無理。
アイスダンスの上位組の上手さは常軌を逸している。

1番楽しみな最終いっこまえのグループは昨日の約束に従って、お預け。