ロ字ックさん

花見卓哉3人芝居、昨日の稽古は花見ピン(1人)ネタの稽古日でした。
タイトなスケジュールではあるけれど新作ピンネタ4ネタを目指して、現段階では4本以上作る勢いで怒涛のネタづくりをやっている花見卓哉であります。
あれに似てます。フィギュアの選手が3回転ジャンプを安定させる(回りきる、着氷の流れを出す、など)の為に4回転を練習するのに似てます。
稽古でギリギリ以上のものを出して、ようやく本番で安定したクオリティを保てるというものです。


さて、先週観に行ったお芝居ですが。いやー、良かった。
まず劇団ロ字ックさん。「退カヌコビヌカエリミヌヌ」
初見。今年の3月に発条に出演した孫貞子さんが出るというので行きました。
お名前だけは何度か耳にしたことがあって、周囲の若い子からもどうやら人気がありそうな噂を聞いていて、更には音楽の人とのコラボだったり(全編楽曲提供?かな?)なんか発条とはまるで住む世界が違うようなスタイリッシュな気配があったのですが。

実際、スタイリッシュではありましたが思ってたのとはちょっと違ってて、非常に好きなタイプのお芝居でした。
特に脚本。私には書けないような人物がたくさん出てくるような、どうしょうもない救いがたい物語でした。凄く思い切りの良い台本でした。
同性だからか特に女の登場人物のどうしょうもなさが際立ってみえて、作演出は女の人かなーと思ってたらやっぱりそうでした。上手いなあ。

しかも、その作演出の人、自分も出演されていたのですが、まるでそうとはわからないような本気の役者の役でした。
なんか変な言い回し。
だいたい主宰とか演出の出演の仕方ってものがあったりするのですが、この人は本当にちゃんと一登場人物として、役者としても本気勝負な役どころだったのが御見それしましたというか。
私だったらいろんな意味で出来ないというか逃げたくなるような役でした。うーん。凄い。

あわよくば若い役者をスカウトしようと思って行ったのに、どの役者もあまりに見事に登場人物の色をくっきり出していたので、なんかそーいう目で見られませんでした。悔しいけど、そんだけ役がリアルだったってことで。うーむ。凄い。


さて。ロ字ックさんは本当に好きなタイプのお芝居で、スタッフワーク全般を含め非常に面白かったし何より久しぶりにちゃんと作ってあるお芝居観たなあという満足感があったのですが、実はその後で観に行ったお芝居。こちらにガツンとやられ過ぎて、立て続けに観劇感想を書くと温度差が出てしまいそうなのですが。

もう一本のお芝居。こちらには理屈じゃない揺さぶられ感がありました。もうごくごく個人的な感情です。

どっちがどうとかいう比較じゃなしに、どっちも良かったです。

ぶっ続けで書いたのですが、あまりに長いのでちょっと分けます。
もう一本の芝居の感想は次の記事に。