発条ツアー

今回のお芝居の舞台となるのは郊外の河川敷!という訳で、出演者一同で川へ行ってきました!

過去には都内お墓参りの旅とか、防災センターで地震体験とか、江の島で炎天下地獄の行軍とかやってきましたが、今回は川!いやー、予想以上に歩いた!
そして川べりの自然の驚異におそれおののきました。

遠目に見ると行けそうな場所が、いざ近づいてみると自分たちの身長以上の草が生い茂って、とてもじゃないけどその先に入って行こうという気がおきなかったり、対岸に渡れそうだと思った細い流れが思ったより急流だったり。

まるで蜃気楼を追いかけるように、理想の地を求めて、そしてそこに行きつくための道を求めて、どこまでもどこまでも歩いて行ったわけです。

モノレールの駅を降りてかれこれ2時間ほど歩き続けたでしょうか。ようやく、ここだ!という場所に辿り着きました。
そんだけ歩いて探した甲斐があって、夏休みだというのに遊んでいる人もおらず、川辺の民(まあいわゆるホームレス)もおらず、流れも穏やかで水深も膝程度という、まさに理想的な場所を発見しました。川の水も綺麗だったなあ。

一休みしつつも水切り遊びをしたり小エビを捕まえたりして川を堪能し、そのあとは無事に稽古をすることができた訳です。
ちなみに水切り遊びというのはあの、平たい石を投げて水面をスキップさせる、あれです。
一番うまかったのは江戸川良。杉浦直もうまかった。
加納和也だけは何故か水切りをやろうとせず、それでいて「僕、野球部だったんです」と謎の弁。
そんなこんなで男子はみんなまるで子供のように遊んでいました。
その中でもやっぱり最年少の村山周は元気!意味も無く河原を先の方まで歩いて行ったり、謎の鉄柱に昇ろうとしたり。19歳ってこんなに子供でしたっけねえ。
伊織夏生とわたくし則末は、訳あってびしょ濡れになりまして。おかげで今まであやふやだった部分の芝居がきっちりイメージできました。
そんな皆の様子を激写していたのが加茂克です。近々稽古場日誌も更新されるでしょうか。


想像してたのとまるで違ってたり、想像以上に快適だったり想像以上に過酷だったり、そういうあれこれを自分の体に刻み込んできたので、イメージを伝えやすくなったんじゃないかなと思います。

で。
稽古の締めにいつもやってる名前鬼(鬼ごっこです)を砂利の上で3セットやって、もうこれ以上無いってくらい疲れてモノレールの駅までとぼとぼ歩いて帰ったのですが、そこの駅周辺に飲み屋が一切無いってんで、更に10分歩いて隣駅の居酒屋に行きました。
なるほど、「火事場の馬鹿力」とはこういうことかと。

帰る頃にはすっかり疲れ果て、個人的にはサンダル紛失(居酒屋の他の客が履いていた)とか、Suica紛失(何故か主宰のカバンに入ってた)とかダメ押しがありつつ、帰りの電車では泥のように眠ってました。帰路が一番つらかったなあ。

そんでもって電車待ちの最中、駅のホームでこれまた泥のように眠る主宰を視界に入れてはいたのですが、とてもじゃないけど連れて行く元気も出ず、置いてけぼりにして帰ってきました。その後電話して起こそうとしたんだけど出ず。ちょっと心配だったけど、まあでも大人なんだからさ。

そんな主宰の安否ですが、どうやら昨晩のうちに無事に帰宅してたらしいです。良かった良かった。

そんな一日でした。
稽古半分、夏休みイベント半分、といった感じの過酷で楽しいツアーとなりましたとさ。