上向き

気持ちが「上向いてる」のと「浮ついてる」のとでは随分違います。
やっぱり大地にしっかりと立ってこそ、しっかり空を見上げられるというもの。

霞食って生きているように見えても、実際にはガツガツと生き物を喰らい、排泄して、性欲に翻弄され、己の生理に支配され、ドロドロと嫌な物を自分の中で持て余しもがきながら生きていく。生きていく。生きていく。

それが醜悪で愚かな人間の、清く美しい姿だと思います。

人間万歳!

そうそう、武者小路実篤の「人間万歳」を読もうと思ってたんだ。こないだお知り合いになった演出家さんにオススメいただきました。
武者小路実篤といえば、お友達に教えてもらった「進め、進め」という詩も素晴らしく面白かったです。
「お目出たき人」も好きだなあ。
武者小路実篤太宰治が好きです。何と言っても読みやすいし。

なんて言っちゃってる国文科出身です。

自分はどうしてあの頃もっと思う存分勉強しなかったのだろうか。立派な図書館もあったし、教授とお話し放題の環境にいたのに・・・。
学校に行った一番良かったと思うことは、安部公房の「砂の女」に出会えたことですが、別に行かなくても出会えるし。
実際、学校関係無しに出会った文学作品は多い。

学費を出してくれた父・母に本当にごめんなさい、です。

志が低いのが常だったのかなあと思い、またそれは今でもそうなのかもしれないとも思いますが、そんな自分を恥と思う感覚くらいはまだ残っているようです。

精一杯もがいて上向いて歩いて行こう。