かわいそうなぞう・2

動物たちに自ら手をかけねばならなかった飼育係の苦悩も描かれたそれを読み、鳴咽をもらすどころかわあわあ声をあげて泣いてしまった。
私は「動物と一緒にしないでよ」という言葉が嫌いだ。愛を語る時、死を悼む時、私の中では動物も人間も同格だ。彼氏といる時の幸せと飼い猫といる時の幸せに何の違いがあるものか。家族の死とペットの死、どちらが悲しいかなんて比べられるものではない(違いが表れるとしたらそれは種別差ではなく個別差だ。親しさとかそういった要因では当然悲しみの大きさも変わるだろう)
子供を産んで育て慈しむ気持ちと猫を拾ってきて育て慈しむ気持ちにだって差はないと言いたいが、残念ながらまだ子を産んでないから、それは自分が出産したら堂々と言おう。ただ、血が繋がってない子供を引き取り無償の愛を捧げる事ができるのだから、血が繋がってない猫に無償の愛を捧げる事にも何の不思議も無いと思う。
ここで「あーらでもやっぱり自分のお腹を痛めて産んだ子は全然別よお〜」とかいう台詞を本気で吐いてくる奴がいるから私は逆上してしまう。お前の愛を否定はしない、だがその価値観で全てをくくるな、と。