バカの告白。吐露。露呈。

日記を読んでくださる皆様は薄々お気づきでしょうが、私はバカです。
バカなうえにものを知りません。

つい最近まで、平安時代と江戸時代の区別がついていませんでした。
「戦国時代」という時代があると思っていました。
英語も諸外国語の読み書きもできないし、かといって日本語にもあまり自信ありません。かなり怪しいです。
固執の読み方が「こしゅう」なのか「こしつ」なのかいつまで経っても覚えられない。
何気なく言葉を綴った瞬間に、「あれ?これって意味合ってるっけ?」と思って慌てて辞書を引く。
稽古場で芝居のダメ出しをする時ですら擬音とボディランゲージに頼る始末。言葉が出て来ない、脳みそにハエが止まる。
察しは良いので1を聞いて100を知るけど、知ったつもりが勘違いだったってこともよくある。

バカです。そして、もの知らずです。

が、しかし!人から言われるのは腹が立つ。
それも、例えば作品を観たお客様から、
「間違った資料を基に書いているね」「話が掘り下げられていない」「浅い」「君は何もわかってない」
なんて言われたら、やっべえ、マジか!!と思って冷や汗かきかき受け止めるけど、そうじゃなくてこれから書く作品について、
「チエちゃん何も知らないのにそんなの書けるの?」
とか、終わった(観てもない)作品について、
「何も知らないのによく書けたね。大丈夫?ちょっとは勉強した?」
とか言われるのは本当に本当に腹が立つ。
ちょっと勉強したくらいで書けたら苦労しねえよ!!うんと勉強してやっとこさ人並みレベルになれるかどうかだよ!!

勉強は大事です。知らないことは恥です。でも、知らない人間を馬鹿にするのも相当恥だと思う。
知らないから学ぶんだよ。できないから稽古するんだよ。
役者だって作家だって会社員だって自営業だって、みんな日々勉強でしょう?やれることだけやって生きていける訳ではない。勉強して、やれないことに挑戦して克服して、挫折したら別の道を考えて、そうやっている訳でしょう、人は多かれ少なかれ。

はい、私はバカでございます。でも、自分の知識を絶対だと過信して作品にするような真似は絶対にしない。
知ってることも知らないことも、ちゃんと深めて書いている。

という訳で馬鹿にされて悔しい時は、それを反面教師と捉えて自分は人を馬鹿にしないでおこうと心に誓うのです。やらない役者を叱ることはするけどね。
そうだな、私はどっちかと言うと馬鹿にするより叱るほうだな。勉強不足だ!とか言ってね。
自分がバカで馬鹿にされてきたからこそ、学ばない姿勢は捨てておけない。
やらないとできないは違うのだ。できなくてもやればいいのだ。やってるつもりなのにいつまでもできるようにならない役者も叱る。そこまでやってできないなら、気持ちを切り替えて別のやり方を考えろよ!と。それでも自分で道が見つけられなかったら相談しろよ!と。その時は私も一緒にやり方を考えるよ。道を探すよ。投げ出すな!と。芝居の稽古についてはそういう考え方です。

そういうことだ!こんちくしょうめ!
何に怒ってるのかわからなくなってきました。

まあ、バカにはバカの言い分があるってことですな。