発条ロール+(プラス)「no title〜ノータイトル」出演者

いつもはご一緒する機会の無い人たちと、いつもはやらないような事をやりたいなあ。
そんな動機で衝動的に企画した公演です。
どんな内容にするか、いや、それ以前にどんな形の企画にするかも決めぬまま、本能的に思いついた人たちに声をかけ、劇場を押さえ、今さら止めるなんて無理だよーという状態に追い込んでからいろいろな事を決めていきました。

とっても幸運なことに、一番最初に頭に浮かんだ役者さん達のほとんどが出演を快諾してくれました。
出演を快諾というより、「よし、一緒にやろうぜ!」と賛同してくれたと言った方がしっくりくる気がします。
あ、私の好きな「意気に感ず」って言葉、今こそ使い時?!違う??

いつもの本公演でも、お気に入りの役者達に好き放題注文つけさせていただくという幸福感の中で芝居を創っていますが、今回は更にそれが拡大された感じです。

今回初めて参加してくれる5人の精鋭達(中村和正、柳繁之、上杉英司、掛札高志、鶴本裕也)の所属する『劇団ふりぃすたいる』は、元々私にとってものすごーくお気に入りの劇団さんなのです。
ここの劇団の創る芝居は、あたたかくて賑やかで、観ていて実に幸せになれるのです。力技のコメディをやりながらも、実は細かい芝居が皆さんヒジョーに上手で、緊張と緩和の空気をつくるのが見事です。今回は取れたてぴちぴちの若手が2名と、劇団の中堅どころ(と言っていいのかな?年齢的にはベテランという歳では無いのですが劇団では頼れる兄さん達です)が3名来てくれました。
なかなかこんなにひとつの劇団からドバッと参加してくれることは無いでしょう。ホント、貴重な機会です!

対する『発条ロールシアター』の役者達はというと、今回は加茂克と江戸川良は少しお休みいただいて、加納和也、日高ゆりあ、前田ゼン、杉浦直、宮本雅行が個性を炸裂させてくれます。
相変わらずストレート真っ向勝負で芝居に臨む、熱血な連中です。ふりぃすたいるさんも熱いので、稽古の後の飲みがいつも以上に暑苦しいことになっています・・・。
この、私が愛してやまないお馴染みの役者陣、個々人に関してはもういいよ!ってくらいいつも語っている(日記内を名前で検索すれば煮しめにするほど出てくると思います)ので割愛しますが、この人についてだけは補足しておきましょう。

宮本雅行!発条ロールの第1回で無気力な主人公を演じ、あまりのリアルさにお客様から反感を持たれまくり、第2回公演では皮肉屋で一見女たらし風のキャラクターを演じ、今度は何故かお客様から共感のお言葉を嵐のごとくいただいたという、なかなかになかなかの男であります。

余談ですが、宮本雅行はつい先日まで堀川りょうさんの声優事務所『アズリードカンパニー』に所属していました。
実は杉浦直も堀川さんのところで声優修行してました。
ちなみに『劇団ふりぃすたいる』は、キートン山田さんがつくった劇団です。たまたまかもしれませんが所属の皆さんも猛烈にイイ声してます。
という、何故か声優さん近辺にご縁のある発条ロールシアターです。

更には私が10年過ごした『オフィス★怪人社』の仲間、ピン芸人の花見卓哉と、MCなんかをちょこちょこやってる福丸伯爵。福丸伯爵は発条第1回に出演してもらいましたが、花見卓哉は今回初めて一緒にやります!
怪人社時代はコントやら芝居やらでもうイヤってほど共演していた二人ですが、3人とも怪人社をやめて随分時間が経ち、今こうして久しぶりに一緒に稽古してると、
「お互いに別の時間を過ごしてきたんだなあ・・・」としみじみ思います。昔は基本的には同じ色を持っていましたが、今はお互いに随分いろんな色と混ざり合っているのがわかる、この面白さ。
それでこそ一緒にやる意味があるってもんです。

さて、ここまでは多少の難航を乗り越えつつも比較的すんなり決まった出演者ですが、改めて顔ぶれを見てみるとなんと女優が日高ゆりあただ一人(私も出ますが私は女優というより雑役なので)!
発条が女優不足なのはいつものこととはいえ、さすがに今回これだけ男がいるなか女優が一人だけだと日高さんの負担が大きすぎるわい、と慌てて女優探しに奔走したのであります。

で、見つけましたのはちょっとびっくりしちゃうくらいステキな若手女優、その名も遠矢ひこのです!
知り合いの芝居に出てるのを観て、華はあるわ、目力は強いわで、余りの印象の強さに彼女ばっかり目で追ってしまいました。芝居の感想も彼女のことばっかり!
こりゃ運命だわ、と知り合いづてにお話をもっていったらこれまた快諾です。思い切りの良い、男前なタイプです。
日高ゆりあ同様、心の強さとガツガツ感が私的にはたまらなく好きです。

今までだってもったいないくらい魅力的な女優さんが発条に数多く出演してくれましたが、好みで言うと今回の女優さんは2人揃って私のド真ん中を駆け抜けてます。観にいらしたお客様には是非、
「なるほどこーいうタイプが則末チエの好みな訳ね」
と思っていただければと思います。どうでもいいか。

長くなったので、このへんで。
役者紹介はまた改めてやっていこうと思います。