当たり前ではないのだ

ほんの百年前までは斬首刑が執行されてたような国なのだ。日本だって。
とんでもない慣習や、とんでもない思考で行われた犯罪や、恥ずかしくなるような社会現象とか、いろいろあったのだ。

カルト宗教の幹部や殺人犯のファンクラブのようなものができたこともあった。
ぎょっとするようなメイクが流行したこともあった。ファッションもしかり。
若い者だって老いた者だって、とんでもないことを言ったりやったり。

それも忘れて、他国のとんでもない事件やとんでもない風俗に対してその事柄がその国の総意であるというような論調で見下したような発言をするのは間違っている。
いや、言ってもいいや。けど、自分と自分の国を棚上げするべきじゃない。

とんでもない食べ物を食べてたり。
とんでもない家に住んでいたり。
とんでもない習慣をもっていたり。
日本にもそんな時があったし、今だってある。

ほんの百年の間にうんと変わったのだ、日本は。いわゆる「発展」を遂げ、成長したのだ。
それでもとんでもない事は突然起こる。
笑えること、笑えないこと。いろいろ起こる。

とは言えそれらは国民全てが起こしていることではないことくらいわかっている筈だ。
みんながみんなとんでもないわけじゃないと。でも、とんでもない人間もいて。つまりは「人間ってとんでもない」というだけなのに。

日本だってよその国だって同じなのだ。

日本よりも少し遅れて発展している国のことを馬鹿にしている暇があったら、偉大な先達のように自分も日本をより良くしていこうと行動した方が有意義に決まっている。

もちろん、お国柄や国民性の違いはあるから、「●●人はとんでもない!」と思うことがあってもおかしくないのだけど。
そして、「日本人はとんでもない!」と思う他国人がいてもおかしくないのだ。

うーん、何を言いたいかっていうとつまり、平和でのん気で一応先進国であるところの日本に生まれた現代日本人は、この環境を当たり前と思ってちゃならんってことだ。今の環境になるまでどんだけ先人の苦労があったか、どんだけ馬鹿なことを繰り返してきたか、自分はそんなこんなのその先に生まれた人間なのだということを自覚していたいってことだ。

ん?日本って先進国?・・・でいいんだよな?

ちなみにお国柄というか国民性的に考えると「首相」と「裁判員」は日本人には無理なんじゃないかと思う。
なんか別の方法は無いものだろうか。