恥の骨頂

個人ホームページってやつを作った事がありましてね。かれこれ6年ほど前ですか。
当時は歌舞伎町のホステスを始めた頃で、何と言いますか、いわゆる「女を売りにしてもぎりぎりセーフと言えなくもないかな」程度に身奇麗にしてた時期でして。
まあ私の女としての全盛期だったと申しましても過言ではないかと思います。

そのホームページね、携帯から簡単に写真をアップできましたし、ホステスとしてワースト1位2位を争っておりました私はお店でも非常に暇でして、待機時間を利用してじゃんじゃんアルバムを更新したのですよ。

ええと、当時を思い出すのが辛くなってまいりましたのでとっとと結論を申します。

痛すぎますね。あのホームページは。

表情、ポーズ、カメラアングル、何から何まで痛すぎます。痒いのなんてとっくに通り過ぎてますよ。
血みどろなくらいに痛いです。それはもう、詳しく説明しようとすると目眩がするほどに。

そしてその痛い写真1枚1枚についてる自分のコメントが、どれもこれも極寒です。
ホントは抜粋コメントを披露しようと思ったのですが、脂汗が止まらないのでやめておきます。

当時はお笑い芸人の端くれでもあったのですが、この写真とコメントを見る限りでは、ものにならなかったのも頷けます。

本人の気持ちとしては、
「すっごいかわいく撮れた!これを民衆に見せびらかして称賛を浴びたい!でもちょっと恥ずかしいから、「おいおい自意識過剰だよ!」って突っ込まれるような、そんなコメントをあえてつけとけば笑えるだろうし、一石二鳥!」
って感じの考えだったと思います。ええ、見事に失敗してますけど。

そこそこ可愛く撮れてる写真なだけに全然「あえて感」が無いんですよ。明らかに自分への称賛と喜びが全面に出ています。
更に言いますと…ええ、手加減しません。大人ですからビシッと言う時は言います。
もしその自意識過剰コメントが、ホントに美しい女性のキメ写真についていたらもしかしたら笑えたかもしれません。つっこめたかもしれません。
真実は残酷ですね。

まあ若気のいたりという奴で、このへんで勘弁しましょう。と言ってもそのページを運営してたのは27歳から30歳くらいにかけての時期なんですけどね。痛た。

こんな事書いたら探しに行く酔狂な人がいるかな、やばいな、と思いつつもページを抹消できない女心。

怖いのはそのアルバムを見た人に、
「こーいうセンスの人の芝居は観たくないなあ」
と思われる事ですね。