こういう男が好き

2人きりでいる時に突然、奇声を発したり、何かの物真似をしたり、創作ソングまたは替え歌を歌い出すような、そういう男が好きだ。

うん、これだけでは何の事やら。
小学生男子のような言動をする男が好きだと言ったら少しわかりやすくなるだろうか。

と言って、私に対してのサービスで為されるのでは意味が無いのだ。
脳内で思い付いたバカな事を何もためらわずに実行する、その持って生まれた気持ちの無駄さ加減が魅力なのだ。

「少年の心を忘れない人」というのは割合に女性からの支持が高いものだが、生半可なものでは私は満足できない。
キャンプで我を忘れてはしゃぐ、いたずらを仕掛ける、玩具に夢中になる、くらいは標準で装備していて欲しい。

ここでひとつポイントなのは、私の絶対外せない「惚れ要素」に、『頭が良いこと』が入っている点である。

はっきり言って、頭の悪い男はつまらない。もちろん定説通り、学校教育に長けていなくても問題無しで、「頭が良い」より「かしこい」と言う方がイメージは伝わりやすいかもしれない。
すごく偏った意見になるが、本も読まないような男は問題外だ。

さて、この「頭の良い男」という条件を満たした上で先に述べた「コドモ男」を探そうと思うと、ホント難しい。だって、その両方を持ち合わせているとなるとよっぽど壊れている人な訳だから。普通に暮らしていて壊れた人に会える率はそう高くない。

まあ、いくらなんでも大人の男がいつでもどこでも小学生男子の顔を見せるというのはそれこそなかなか無い事だろうから、よほど心を許し合う関係にならないとそれを判断するのは難しい訳だ。
親しくなった男が奇妙な言動を取ったら儲け物、というところだ。

私がバイト先などで、あまり会話に入って来ないような、同僚の女の子たちから距離を置かれているような偏屈な男に惹かれるのは、何となく私の理想の男である可能性が見えるからである。
だが、えてしてその手の男は偏屈が故に女の好みもはっきりしている為、私が近寄ろうとしても硬く扉を閉ざされてしまうのだが。