はだかの葛藤

人前で着替えをする場合、男なら何も言われないが女は言われる、というケースが大変多い。
男でも、股間の膨らみを強調するようなきわどいビキニパンツを履いていたら多少は人の関心をかってしまう。性の誇張を目にすると、性的興奮の扉が開きかけてしまうからほっておけないのではないだろうか。
しかし女の場合、どんなに中性的な下着を付けていようとも、決して見逃してはもらえない。フリルとかレースがついた白とかピンクのかわいらしいブラジャーとパンティーを晒してるわけでも、ヒョウ柄Tバックを履いているわけでもないのに注目が集まり、「おっと、失礼」とか「あ、ごめんなさい」とか言われる。
よりによって何故謝罪の言葉を投げ掛けるのだ?私の部屋に断りもなく押し入って来たならともかく、ここは楽屋という、仲間の公共スペースではないか!と激しそうになること、しばしば。
一般的には男性はスケベだという話なので、中性的な下着でも興奮しちゃうよ、俺。ということも想像できる。逆に、おいおい見苦しいもの見せるなよ。という感じ方も当然あるだろう。しかしどちらであろうと「おっと、失礼」にはなり得ないだろうが。