飾ること

基本的に乾いた感じの服装が好きだ。ただ、バイトの時は潤ったムードでいなければならないので、常日頃から自然とメイクもそんな感じになっていく。
丸の内OLに大人気というマンガがある。美人美容部員が女性達を美しくするためのお手伝いをする実用マンガ『コスメの魔法』。まあ、なんておもしろくてためになるマンガだろう!と思っていろいろ実践してみた。すると……自分の顔を見るのがつまらなくなってしまった。
化粧技術が足りないとかそういう話では無く、好感度アップ!みたいなメイクがあまり好きでは無いことに気付いたから、というか……。
私は自他共に認める美人ではあるが(ツッコミ不可)、自分の好みでないメイクやら服装をしていると、手放しに美人だと思えなくなる。
かわいらしくしたい、知性的に見せたい、いつもは色気たっぷりだけど今日はクールにしたい、とか、己のしたい格好をすることが大切なんだなあと実感した。ファッションに関しては、人がどう思うかを考える前に、自分が「うう〜ん、満足♪」と思えることを優先するのがホントじゃないだろうか。
あら?これって、常識?私はいつもうっかり本質を見失い、ある日突然また真理に気付くという、ふらふらした思考の持ち主なのだ。
そういえば、女子大生あたりをターゲットにした雑誌の表紙に、堂々と、『男受けナンバーワンの格好はこれ!』と書いてあった時は感心してしまった。目的意識があるのは良いことだ。
他者では無く自分を楽しませるおしゃれを選んだ時の落とし穴は、勉強をさぼってしまう危険性があるということ。何年も何十年も惰性で同じファッションだったり(いろいろ試してみる物の、やはり同じファッションに落ち着く、ってのならいいんだけど)、ちょっと忙しい時なんかに、「私は別に人のために飾ってる訳じゃないし」と、意味のわからない言い訳をして手抜きをしてしまう(そんな時は鏡から目を背ける)という危険。その点、この格好どうかしら、時代遅れじゃないかしら、あの人は気に入ってくれるかしら、なんて思ってると常に緊張感があって良いとは思う。
まあ、どっちの気持ちもある程度持って、切磋琢磨するのが良いのだろうな。ちなみに時代遅れを気にするのはともかく、流行だからあれを着よう!という服の選び方は主体性が無く、本気でやってるとしたら愚の骨頂だ。いいなと思ったら流行ってた、というのとは全然違う。