目覚めの音楽の話(のはずが「ちりとてちん」)

目覚めの・・・といっても朝から音楽を聴いている余裕は無く、携帯電話のアラーム設定している音楽の話です。

10分毎に4回鳴るようにしているのですが、今設定しているのは「シャアが来る」と「サンバ・テンペラード」と「ルパンⅢ世主題歌1」と電話のベル音です。
「シャアが来る」はガンダムの曲ですが、タイトル聞いただけでわかる人はいるのでしょうか??何て説明して良いのかわかりませんが、かっこいい曲です。シャア関係の曲は他のもかっこいいのでローテーションで使ってます。
ちなみにガンダムは最初のしか観てないです。カイ・シデンが好き。

「サンバ・テンペラード」は「カリオストロの城」で、ルパンと銭形警部がニセ札工場を発見した後に外の階段を駆け上がって行く時に流れる曲です。オートジャイロを奪うところですね。この曲もう、大好き!大野雄二さんって素晴らしい!
「ルパンⅢ世主題歌1」というのは、TVシリーズの1作目のオープニングテーマです。ルパンの曲は好きなものが多いので、ちょこちょこ別の曲に変えたりしています。まったりしてる曲では目が覚めないのでにぎやかなやつで。

しかしやはり一番ばっちり目が覚めるのは電話の音な訳です。
という訳でもう起きないとやばい!という4回目のアラーム音は電話のベルにしています。

一時期NHKの朝のドラマ「ちりとてちん」にはまっていた頃は、ちりとてちんのオープニングテーマで目覚めてました。毎回「ちりとてちんだ!!」と思ってとび起きるのは良かったのですが、その流れでDVDを観たくなる気持ちを抑えるのが大変でした。ちりとてちんはドラマも面白いけど、曲も良かったんだあ。

そういえば藤本有紀さんの大河ドラマ平清盛」、観たかったのですがそれどころじゃない状態の時に放送が開始したため結局観そびれてしまいました(←今から観ようという気は無いらしい)。
先日「平清盛、低視聴率」という記事を読みましたが、ちりとてちんの時も視聴率は低かったそうです(関東の視聴率、だったかも)。ただDVDの売り上げはNHK朝ドラ史上最高枚数を記録していましたので、たぶん「平清盛」もマニア垂涎の面白ドラマなんじゃないかなあと思ってます。今のご時世、視聴率ってあまり当てになりませんよね。

誤解の無きよう言っておきますが、「ちりとてちん」はマニアックな人にしか受けないような難解なドラマではありません。遊び心満載で、細部までこだわりぬいて制作されていながらも、ストーリーもギャグも人間模様もとってもわかりやすいという、まさにプロの仕事!というドラマでした。何より脚本が良かった!第1話から最終話まで、一つの大きなテーマで人生を描き、その中で、決してテーマから逸脱し過ぎない部分でそれぞれの登場人物の深い部分まで描かれてあり、緻密かつ壮大かつ笑えて泣ける、ものすごく良くできた長編ドラマでした。
要らない人が1人も出て来ないんです。だからって、「この人のこのエピソードは要らなくない?」みたいにもならず、脱線してるふうにはまったくならないんです。大きな流れの中のひとしずく、という感じなんです。主人公が主人公としてきちんと存在しているけれど、その主人公の周りにはそれぞれの人生を生きる人々が存在しているんです。言うのは簡単だけど、これを表現するのはとても難しいです。技術だけ、知識だけ、脳みそだけでは描けないものだと思う。本気で作品と登場人物達に向き合って付き合っていないと無理だと思うのです。

そんな感じで作家さんと創り手さんの、登場人物1人1人への愛情が感じられて(でもウェットになり過ぎず、ドライにクールに人物を見つめている感じがまた私は好きだった。お涙ちょうだいみたいなのは嫌いなのだ。深刻な時でも笑っちゃう時はあるのだ、それが人生じゃないか)、役者さんたちもすごく魅力的にその人物たちを演じていました。大御所もベテランも若手も、端役に至るまでものすごく生きていたんです。もう、ホントに!
バカみたいなことを言いますが、あの人達は本当にいて、今もそれぞれ悩んだり問題があったりしつつも日々の生活を普通に送っているんじゃないかと半ば本気で思ってしまうほどに。
もっと言ってしまえば、「ああ、あれはフィクションだったんだよな」と改めて気づかなければ、ドラマであるということを忘れてしまってるほどに。

藤本有紀さんが書いたあの作品を、あのプロデューサーさんがドラマにしてくれた(=他のスタッフさん達も良い人材だった。美術とか音楽とか衣裳とか諸々)というのは、もう本当に奇跡みたいなものだなあと思います。
ただ欠点を言えば、面白すぎて朝の忙しい時間に流しておくには不向きだったのかもしれません。録画して帰宅後にじっくり観る人が多かったんじゃないかなあ。
あー、また1話から観返したい。ちりとてちんのDVDボックスとサントラはもう私の人生から切り放せませんね。

あら、いつの間にかちりとてちんの話になってしまいました。