昔のともだち・2

世の中には、頻繁に顔を合わせる友人関係と、さほど連絡を取らない友人関係とがある。その形と関係の深さとは比例しないものであると思うのだが、私は10年以上音信不通でも相手を親友だと思ってるような人間なので、みんながみんな同じ気持ちでいてくれる訳ではないのが辛いところだ。みんな私に内緒でじゃんじゃん電話番号が変わっていく。
たまに連絡をもらってもろくに返事をしない時もあるくらいだから仕方無いのだが、できれば連絡先が変わる時は一報もらえたら嬉しいなーなんて思うのだが。
何だろう、この気持ちは。港でいて欲しいのか。私はふらふらと好き勝手に大海を漂っているけど、くたびれた時やたまたま近くを通りかかった時、あるいはふと思い出した時に寄りたいから、いつでもそこに在ってほしいという…勝手過ぎるか、いくらなんでも。

7〜8年ほど私の電話番号もメールアドレスも変わっていない。ついでに実家の番号も変わっていない。昔の友人たちよ、もしもこの身勝手な私を許してくれるなら、今一度連絡を取ってきて欲しい。
…待てよ?連絡先も変えずに相手を待っている私。
私の方こそ、船を待ち明かりを灯し続けている港なのかもしれない。