恋かそうでないか 2

昨日の日記を読み返して思ったのだけど、

 

自分の気持ちが恋心なのか応援してるだけなのかの見分け方は簡単で、本気で付き合ってる妄想をするかどうかだと思うな。

 

このくだり。

あの、付き合ってる妄想…しませんか?しない?しますよね?

リアルで好きな人だと私はすぐ告白しちゃうんだけど、現実的に出会うことすらまあ無理だろうという相手とか、無理じゃないけど付き合っちゃいけない相手(仕事の付き合いの関係で絶対にトラブル起こしたくない人を好きになりかけた時が昔あった)だとかいう場合は妄想で完結させることがある。

あと二次元のキャラとか。絶対に実らないからね、文字通り住んでる次元が違うから。

 

そう。私の妄想が本格化したのは、小学生の頃に「有閑倶楽部」の松竹梅魅録くんを好きになった時だった。

それまでも、古い記憶だと保育園に通ってる頃から妄想が趣味だった。特に寝る前の布団に入ってからの妄想タイムが大好きで、映画好きな人が映画を楽しむように妄想を楽しんだ。目をつぶり妄想をし、隣の布団で母が眠ってしまった後もずっと一人で楽しんでいた。おかげで常に睡眠時間が足りてない子供だった。

そんな私が魅録くんに恋をして、しかし相手は漫画の中の人物。本に入れないかと試しながらも、ちょっと待てよと思う。

今のこのちんちくりんなままの私が漫画の中に入れたとして、魅録くんにはまるで相手にされないのでは?

かくして私は魅録くんに釣り合うキャラクターを創造し、その子を私の代わりに脳内で漫画の世界に送り込み魅録くんとお近づきになったのだった。

以降、二次元のキャラのみならず、芸能人(昨日書いた内村さんなど)を好きになった時にも、恋愛できるキャラクター及び出会いから恋に落ちるまでの詳細なシチュエーションを考えることで無事恋を実らせてきたのである。

 

ちなみにファンか恋かの違いというのは二次元でも同じようにあって、例えば「健太やります!」に出てくる坂見台バレー部エースの前田くんは、大好きだけどこれは純粋にただのファン。なのでヒロインの近森さんとくっつきそうでくっつかない関係が大好きだった。もちろん明確にくっついてくれても大歓迎。

ゲーム「ファイアーエムブレム聖戦の系譜」のフィンくんも最初はただのファンだったのでアルテナ王女とくっつけばいいのになーなんて思ってたけれど(ゲームの仕様でこの二人はくっつけられない)、いつしかそれが恋に変わってしまったため遅ればせながら自分の代わりにゲーム世界に入ってくれるキャラクターを考え出した。

 

過去の話みたいにして書いてるけど、ハッキリ言って漫画とかゲームとかのキャラクターへの恋は永遠だ。

今でも妄想タイムは続いているのだ。自分の憑依キャラとは言え全て別々の人物であるため、浮気にはならない。なんて素晴らしいシステム。

 

んでね、同人誌書いたりする人だと理解してもらえると思うのだけど、史実は曲げられないのですよ。妄想と言えど。公式発表を崩すのは禁忌なのだ。

内村さんが結婚した後に、結婚してないということにして恋人妄想することはできないのだ。

ヤムチャ様がブルマと別れた時は「なんでだよブルマ!なんでベジータなんだよ!」と憤りつつも、これで妄想ができる…と心の片隅で思っていた。子供の頃泣く泣くヤムチャ様を諦めた少女の妄想がまさかの復活愛。人生はいろいろだなあ。

 

もしサービス精神旺盛な作家さんが、完結した物語のその後の話を書いたとして。もしそこで自分の好きなキャラクターに恋人や配偶者ができていたら、それは非常に重大な、人によっては突如失恋させられる大変な出来事な訳だ。たまにあるよね。

くれぐれも、本編での伏線を張ってなかった相手と突如くっつける後日談みたいなのは書かないでいただきたいものだ。せめてこちらとしては、仲良くなっていく過程を見て徐々に諦めていきたいのだ。言われてみれば仲良かったもんなあとか、あの事件が元でお互い心の拠り所になったのかなあとか、何か理由があればせめてもの慰めになるのだけど。

そうは言っても私との恋は所詮私の妄想だし、同じ世界の人と寄り添って生きていけるならその方がいいよね、とか。あー苦しい。

 

結局のところ、ファンだとしても恋心を抱いてるにしろ、プラス愛情があれば相手の幸せを願うことはできるのだ。最終的に。

そして、例えばアイドルに恋してるからと言って本気で付き合えると思ってるとは限らないし、もし思ってたとしても別にいいじゃんってことだ。

迷惑さえかけなきゃいいのだ。

利己的な振る舞いによって相手や周囲に迷惑をかけるのがいけないのであって、それは手に届く相手へのリアルな恋でも有名人への恋でもはたまた人間以外への恋でも別の次元の住人への恋でも同じだ。そして恋するということ自体はどれも等しく尊いことであると思うのだ。

そしてまた恋では無く純然たるファンであっても、相手や周囲に迷惑をかけるのがいけないということに変わりはないし、応援すること自体がこれまた言うまでもなく尊いことであるのだ。

 

しかしまあ妄想と言うのはあくまで自分だけで楽しむヒメゴトであるからして、こうして妄想の内容に触れるのはちょっとかなりアレだし何より恥ずかしいよなあと思うのだけど。

もうすぐ78歳になる母が先日、

ライトノベルの●●のシリーズが終わっちゃって寂しいから、後日談を妄想してるんだよねー」

という告白をしてくれたので、私もこれからも元気に妄想していこうと思う。

恋もしていこうと思うし、ファン活動もしていこうと思うし、様々な形の熱烈な思いを糧に生きていきたいと思う。