終わりの日記から

晦日には一年を振り返らねばという焦燥感で心がいっぱいになります。それはもう子供の頃からずっと変わらずです。

人生最後の日、あるいは地球最後の日、というような気分になるのです。だから日記もちょっと終わりを意識してるというか、大げさに言うならちょっとした遺書のような遺言めいたような永遠の別れじみたものを書いてしまいがちです。

 

子供の頃は漫画のアイディア帳と名付けた罫線無しのノートを持っていて、それに断片的に思いついたワンシーンだけとかキャラ設定とかを描き、ちょっとアイディアがまとまると「らくがきちょう」(とか自由帳という名で今でも売っている例のアレ。一片を糊付けしてあるだけの80~100枚くらいの白い紙の束)にコマ割りして漫画を描いていました。アイディア帳にはナンバリングしていたのですが、小学校の高学年から中学卒業くらいまでにナンバー14、5くらいまでいったのかな。お笑いのネタ帳だってそんなに無いのに。割と漫画への熱意はあったようです。

そのアイディア帳に、大晦日にはキャラクター達に向けたメッセージを書いていました。自分の考えたキャラクターには「ひどい目に遭わせてごめん」とか「でも一番お気に入りだから許して」とか「来年はより一層ひどい展開になるからお楽しみに!」とか。いいねー。オタクっぽいねー。今もまったく変わってないねー。

それ以外にも、例えば一条ゆかり先生の「有閑倶楽部」の松竹梅魅録くんや「ルパン三世」の次元大介に、あの場面がカッコよかった!とか、大好き!とか愛のメッセ―ジを。うーんまったく変わってない!

ある年には自分の生んだキャラクター全員の名前を書いて、一括で「今年もお世話になりました、来年もよろしく!」と締めるという手抜きだったにも関わらず、謎の強迫観念にかられたのかメインキャラクターのみならずその家族とか脇役とか、とにかく今まで考えた全ての登場人物の名前を書かねばと思ったらしく、ノートの端っこに漫画の作品タイトルをリストアップしつつ漏れの無いようひたすら人物名を羅列していました。手抜きによる罪悪感のせいでしょうか。やっつけなのに一所懸命。

 

高校に入ってからは片思いの男の子への恋心日記をつけていたので(ただし頻繁に相手は変わっていた)大晦日にはその気持ちを爆発させていました。基本的には好きな子ができるとすぐに告白していたのですが、告白したものの実らず、でも友人関係は続行するということがほとんどだったので、その状況での悶々とした気持ちを書いてたような。

 

上京後の10年間は、所属していたオフィス★怪人社で年越しライブやら年越し稽古(!)やら年越しイベントやら、何より嬉しい年越し生放送出演とかがあったので振り返り日記からは遠ざかっていました。人生で唯一、1年ごとの区切りみたいな概念が無かった時期でした。年またぎでも関係無く、明日は…とか、来週は…とか、来月は…とか、次のライブは公演は…という単位で考えていた幸せな時期です。

ちなみに年越し生放送は某パラダイスTVというステキチャンネルで番組MCのお仕事などをいただいてた時期のことです。渋谷で怪人社の年越しライブ→途中で抜けて新宿で生放送(極寒のロケ)→渋谷に戻る、みたいなそんなだった気がします。とても充実していた夢のような時期ですが、何せ相方のなみえに全て頼り切っていた記憶しか無いため黒歴史でもあります。ほんと、ほんっと私の意識が低くて迷惑ばっかりかけてごめん、なみえちゃん…。

 

その後は怪人社を辞めて自分の劇団である発条ロールシアターを加茂克と共に始め、年末といえば必ず忘年会を主催していました。そして私の一存で、忘年会では必ず今年の反省と来年の抱負を全員が語るという時間を設けておりました(参加者には大変不評でありました)。なので、忘年会で一年を振り返るので大晦日にもう一度振り返らなくてもいいかなーって感じにはなっておりました。

ただ、それでもやはり大晦日になると頭の片隅には日記のことがあったのです。

 

さて前置きが長くなりました。

今年の振り返り…は、11月頭と12月頭の日記でもう既にやってるからいいかなーなんて。ははは。

この長い前置きの意味は一体なんだったのでしょうか。

 

大学野球 - 自分語り-則末チエの日記

好きなものとやりたいこと - 自分語り-則末チエの日記

 

でもさっ!ホント言うとさっ!全然書き足りないわけ!

二回でも三回でも五万回でも、私が今年この人のことを知って好きになったのーっ!!っていうの語りたいわけ!

みんなさっ!酔っぱらったおじさんが何度も同じ話繰り返すのを聞く暇があったら、オタクが自分の好きなものの話を何度も繰り返すのも聞いてあげてっ!!

 

私っ!今年っ!柔道の中野寛太くんを好きになったのっ!強いのっ!天理高校なのっ!大学も天理なのっ!大学生は大会充実してて超楽しみーっ!!

あと、酒井晃輝くんもっ!酒井くんは福井工大福井高校なのっ!来年の3月も高校柔道選手権で観られるのっ!観に行くのっ!

それからっ!私っ!今年っ!早大野球部の黒岩さんを好きになったのっ!フルネーム恥ずかしくて書けないっ!くっ、くろいわさんの名前は、駿さんっ!検索避けじゃないですよっ!下の名前とかなんか申し訳なくて書けないっ!まず名前からしてパーフェクトにカッコよすぎて書けないっ!黒岩さんすっごいカッコいいのっ!でももう引退して、二度と野球してる姿見られないのっ!でもいいのっ!黒岩さんを知ってから引退までの僅かな時間だったけど、すっごいステキだったからっ!私っ、黒岩さんを知ることができて良かったっっっ!!!

あとねっ!あとっ!私のアイドル、早大野球部の福岡高輝くんを好きになったのっ!なんということでしょう!柔道の酒井くんと早大の福岡くんっ!名前がおんなじっ!!!!漢字は違えど名前は一緒!なんという良い名前っ!

 

名前と言えば私は現・WWEの戸澤陽氏の「あきら」という名前がご本人の太陽のようなキャラクターとも見事にマッチしていて世界最高峰で良い名前だと思っています。そんな戸澤さんが先日入籍を発表しましたね。おめでとうございます。

「あきら」と言えば女子柔道の素根輝ちゃんも大好きです。素根選手は本当にカッコいい。女子高生が大好きな私ですが、女子高生じゃなくても大好きには変わりありません。安藤美姫ちゃんも女子高生時代に好きになりましたが卒業して大学生になっても大学を卒業してももちろん大好きですし。

なんということでしょう。素根ちゃんも福岡くんや酒井くん同様に輝いています。輝くって実にいい字だなあ。

 

年末のドラゴンゲートの話は何から書いていいかわからないので割愛します。ドラゴンキッド選手はこの世で一番好きなプロレスラーですが、Eita選手もほぼ同じくらい大好きなので、マスクと髪の毛を賭けた試合…と聞いた時点で早々に現実逃避して試合の日が来るのを震えながら待っていました。結果だけ言うならば、そりゃマスクを守れたのが最高のハッピーエンドではあったけれど、Eita選手が髪を失ったのも辛いからね、私。

この件についてはツイッターの相互フォローしてる人でものすごく同じ気持ちの人がいらしたのが私の心の慰めでした。とブログでひっそり告白。このこと以外でも、あーっ気持ち一緒!ってなれることが多くて嬉しいのです。好き。

 

でもでもっ!ドラゴンゲートなら同じ気持ちっ!てなれる人が運良く見つかったけど、高校柔道と大学野球じゃまず無理じゃんっ!

フィギュアスケートならいるけどねっ!一緒にキャーキャー言える人いるけど、高校柔道と大学野球はいないじゃんっ!

なんでかって?

こんな、こんな、

「大好きーっ!!!」

なんてノリでこの競技を観てる人がいないからだよっ!もしいたとしても、高校生か大学生か20代前半でしょ?絶対巡り合えないし、万が一巡り合えたとしてもその年代のファンの子と同じノリできゃーっ!とか言えない!!!だって私、自分で言うのもなんだけど、私のこの自分のノリ、気持ち悪いもん!!!相手はアマチュアスポーツ選手だよ?高校生とか大学生だよ?引く!

なのでツイッターでは、高校柔道も大学野球も、どんなに心の中ではしゃいでいても表向きは多少ブレーキをかけて発言しているのです。

ふむふむ、●●選手は良い選手だねえ、うむ、みたいな。つもり。

 

だからさっ!もう、同好の士には会えないし語れないからさっ!自分で語るのっ!自分語りなのっ!そんで自分の書いた文章を読んで、そうそうわかるーっ!ってなってニヤつくのです。

だってカッコいいんだもん!カッコいいと思ったら、

 

すげええええ!!!かああああっこいい~~~~~!!!!!

 

みたいな言葉しか出てこないんだもんっ!

こういう形での表し方しかわかんないんだもんっ!

 

12月に何してたかなんて恥ずかしくて言えない。もうずーっと大学野球の映像とか情報とか追いかけてた。ネタ書いたりもしたけど、趣味の方もぜんっぜんセーブなんてせずに大学野球追いかけてた。自分でも引くくらい。

一応真面目なことを考えたり日記に書こうともしてたのですが、毎日忙しくて書けなかったです。何が忙しいかは繰り返しになりますので省略します。

 

今日はもともと何を書くつもりだったかもう忘れました。

 

あ、最後に一つ。

今日の昼のことです。子供の頃に観た「ポリスアカデミー」という映画に出てくる武器マニアだか拳銃マニアだかの役の人が好きだったなあとふと思い出して検索してみたところ、その役・タックルベリーを演じていたデヴィッド・グラフさんが既に亡くなっていたのを知りました。

亡くなったのはもう17年も前のことでした。まだ50歳という若さでした。心臓発作で、と書かれていました。

でも、映画を観てから数十年経ってもあの登場人物を好きだった気持ちを覚えているし、あの登場人物は永遠に生き続けるし、私の好きな気持ちも変わらないなあと。そう考えたらデヴィッド・グラフさんは永遠に残る物を生み出し、残してくれたのだなあと。

 

一条ゆかり先生が漫画をもう一度描いてくれたら嬉しいと思う反面、もう一生分楽しませてもらったしこの先も読み返して永遠に楽しむことができるのだからもう充分、とも思うし。

 

黒岩さんや、卒業して野球人生はこれで終わりと言ってる四年生たちが野球をしている姿をもう私は観ることはできないけれど、それでも私は四年生たちのあの姿を忘れないし、あの日あの時、あの試合をあのプレーを見た人たちの、応援した人たちの心の中に残り続けるのだなあ、と思うし。

 

訃報からこういう話に繋げるのはあまり趣味ではないのですが。

さよならだけどさよならじゃない、ということを思うのです。

 

と同時に、フィギュアスケートの山田耕新くんの滑りをこれからもまだまだ観たいし、鈴木潤くんもできるだけ長く滑ってくれたらこんなに嬉しいことは無いし、高橋大輔さんも勿論これからも是非!と思うし。

好きな人たちの姿や作品を、なるべく長く、少しでも多くの時間観ていたい、と思うのは当然です。切望しています。

そして、これでお終い、となった時に受け取る側の自分が後悔しない方法はたったひとつだけ。観られるうちに可能な限り足を運んだりこの目で見たり、ということだけなのですよね。

 

寂しくても悲しくても辛くても、後悔だけはしたくないなあと思うのです。

ああ、やっぱり大晦日は一区切りつけたくなる。でも今日は、別れの日記というよりも、愛の日記になりました。

愛は終わらないので、今日の日記が愛の日記になったということは、大晦日には人生最後の日記を書かねばと言う呪縛から解放されたのかもしれません。

 

よし、開き直ってまた明日からもしつこく愛の爆発日記を書こう(まだ開き直れてない)。

 

犬が好きです。可愛いです。大きいとちょっと怖いけど。

同じくらい猪も好きです。可愛いです。大きいとだいぶ怖いけど。

今日も明日も好きなものがたくさんで、なんて幸せなのでしょう。