洗い洗われ

軽い気持ちでシャンプーを替えたところ、則末チエ史上最高傑作というくらい髪のコンディションが良い。

ハーバルエッセンス」のカモミールの香りのやつ。カモミールが甘くていい香りなんだこれがまた。

口コミサイトのレビューを見たところ髪がきしむっていう人もちらほら見かけたのだけど私は大丈夫だった。いや、シャンプー後は確かに結構きしむのだけど、コンディショナー使えば問題ないというところ。

後はこれにマッチするトリートメントが欲しいなあという。トリートメントが無いんだよね、カモミールシリーズには。

最近シャンプーとコンディショナーとかシャンプーとトリートメントとかトリートメントオンリーとか、お試しに100円くらいで売ってるので助かる。試供品サイズの1回分のやつ。これは良きアイディア。

今日買ってみたお試しトリートメントなんて、まさしく「お試しで良かった!」という感じ。効果は良いのだけど香料がきつくてカモミール度がゼロになってしまった。丸々一本買わなくてほんっとうに良かった!

ハニーなんちゃらという商品名とはちみつ色のパッケージに惹かれて買ったけれど、香りはローズっぽい。しかも強め。そういえばはちみつの香りだと信じて疑わなかったけれど、成分も香料も確認していなかったっけ。それか本当ははちみつの香りなんだけど私の鼻の感性が狂っていてローズ系に感じたか。パッケージを捨ててしまったのでわざわざ拾い上げて確認する気が起きない。

ローズ系の香りは嫌いじゃないけどそんなに好きでもないのだ。しかも強め。何度でも言うけどかなりキツイ。

ああ、お試しで良かった。

 

しかし彼女の名誉の為に言うならば、ハニーなんちゃらちゃんのトリートメント効果は抜群だった。やはり私には必要なんだなあトリートメント。今度は香りも確認して、また他のトリートメントをお試ししてみよう。

 

新しいシャンプーのおかげと、幸か不幸か風呂釜が故障してなんかイイ感じのシステム風呂(なんて言葉ある?)に替えてもらったおかげとで、ここのところウキウキとお風呂に入っている。

が、しかし実のところ私はお風呂に入るのが嫌いだ。本当に昔から嫌いだった。面倒で仕方ないのだ。もし私の身体がいつまでも臭くもならず汚くも痒くもならないのであれば、年に1、2回くらい、それもシャワーで済ませたいくらいだ。

言い過ぎかな。冬場だったら月に2回くらいなら湯船に浸かってもいいや。

もちろん生きてる以上は臭くも汚くも痒くもなるし、それだと社会生活が営めない&自分の匂いと痒みと汚れにイライラして発狂しそうになるだろうから致し方なく入っているけれど、私にとってお風呂に入ることは楽しみではなくただの義務と言うか作業のようなものだった。それはもう子供のころからずっと。

 

話はずれるけれど、料理のなかで私がダントツに嫌いなのがご飯を炊くことだ。

お米に特別な愛情は無いものの一日一食以上は米飯を食べたいという程度には米が好きだ。でもご飯を炊くのは嫌いだ。

せっかく炊いたのに無くなってしまうというのが本当に嫌なのだ。

つくってもつくっても無くなってしまう。なんて悲しい事なんだ。そして、なんてつまらないことなんだ。同じことの繰り返し!

繰り返しの作業が嫌いだ。おかずは毎回変わるけれど、ご飯は一緒。炊き込みご飯にすればいいとかそういう問題じゃなく。

あ、そういえば味噌汁作るのもあんまり好きじゃないかも。

毎日同じもの食べるのは平気だけど毎日同じもの作るのは平気じゃない。具を変えればいいという問題じゃなく。

毎回毎回炊飯器の内釜と内蓋を洗って、米を計って米を研ぐ。食べ終わったらまたその繰り返し。本当にめんどくさい。鍋で炊いてるわけでもなし、たったそれだけのことなのだけど、毎回それを繰り返すのが本当に嫌なのだ。

無洗米にしたこともあったけれどそれほど劇的に楽にはならなかった(そもそも元々そんなに大変なことでもないから変化が無いのは当たり前)。

もし共同生活で家事を分担しようということになったとしたならば、おかず係と、米(主食)・味噌汁係とに分けて欲しい。おかず毎回3品作れと言われても頑張って作るから。

料理自体が嫌いと言う訳では無いんだよな。とにかく米を炊くのが苦痛で仕方ない。

 

さて、風呂と米。どちらも洗うのが嫌いという共通点がある訳だけれど、洗うと言えば洗濯というものもある。だけどどういうわけか洗濯こそが、何を隠そう私の好きな家事ナンバーワンなのだ。

どうして洗濯が好きか?これは簡単な話で、洗濯をすればこの服を着られる!という喜びがあるからだ。私にとって洗濯は新しい服を買うのに等しいくらいウキウキするのだ。

 

それにしたって同じ洗うなのにこの違いはなんなのだ、と書き進めようとしたけれど一瞬で答えがわかってしまったのでとっとと書く。

米洗うのも身体洗うのも自分でやらなきゃだけど、洗濯は洗濯機がやってくれるもんな。そりゃそうだよな。

準備と片付けがあるけど炊飯器が炊いてくれるのと、干して取り込んでがあるけど洗濯機が洗ってくれるのとは手間としては同じくらいじゃないかという気もするけれど(っていうか干して取り込んでたたんで…の方がめんどくさいという人の方が多い気がする)、やはり新しい服が誕生するのと、つくってもつくっても無くなるのとではだいぶ違う(ご飯が食べられるのは嬉しいのだけど)。

 

どうしよう。単純に私はものすごくめんどくさがりなのだという既にわかりきっている結論だった。

と、ここで光明と言うかちょっとよくわからない事実を思い出した。

私、食器を洗うのはそんなに嫌いじゃない。米を炊いたり風呂に入ることに比べたら全然平気。むしろ好き。

食器洗い機は持っていない。つまり洗濯と違って手動だ。

ばんざい!めんどくさがり説が覆る!

 

ということはやはり手動か自動か関係無しに、洗うことによってまた使えるようになる=物が手に入る、ということに悦びを感じているのかもしれない。

何度も言うけどご飯は作っても作っても無くなるもんね。

身体無くならないのにお風呂嫌いじゃんという、またここでよくわからないことになってしまうのだけど。

 

しかしお風呂に関してはシャンプーを変えたのとお風呂が新しくなったことにより今後好きになるかもしれない。っていうか既に結構好き。ほぼ毎日お湯に浸かってるのは上京して10年住んでた風呂無しアパート時代の銭湯生活以来というあたりで、もう答えは出ている。

浴槽を洗うのは食器洗いと同様に嫌いじゃないし、なんといってもスイッチひとつでお湯が沸く、保温もできるし追いだきも簡単、という超絶楽ちんシステムのおかげ。

そして、髪質を飛躍的に向上させてくれたハーバルエッセンスのおかげ。

ああ、文明の発達って素晴らしい!

ひょっとしたらご飯を炊くことも、超ハイテク炊飯器を手に入れることで飛躍的に好き度が上がるかもしれない。

 

と思ったけどだからそもそもそんなに面倒に思うのがおかしいくらい簡単な作業なのだよね。ご飯を炊くのって。食器洗いと浴槽洗いが嫌いじゃないのにどうして炊飯釜を洗うのをそんなに嫌うのだ。

いいじゃん、美味しいご飯が食べられるんだから。無洗米使って早炊きボタン押したってちゃんと美味しく炊いてくれるじゃん。何が不満なわけ?

好きだと思ってたけど、めんどくさい気持ちの方が勝っちゃうくらいホントはそんなに好きじゃないのかな、ご飯。

なんだか悲しくなってきたよ。ごめんね、白飯。

 

そういえば何年か前に糖質オフダイエットみたいなの試してみよーなんて軽い気持ちで朝と昼に米を抜いたら(肉と野菜のみ食べた)午後の3時くらいに無性に大福を食べたくなったことがある。で、これはいかん炭水化物を摂取せねばと思って残ってた食パンを食べたけど満たされず、結局大福をわざわざ買いに行って2個食べた挙句に夕食で米を食べてようやく落ち着いたという経験がある。

 

好きじゃないだって?何をバカなことを。

いや、これはもう、むしろ好きとか嫌いとかそんな次元の問題じゃない。

私の身体が求めているのだ、米を。そして何より美味しいのだ、米は。私にはやっぱり必要なのだ、米が。

 

愛する人を粗末に扱っておきながら相手が自分のもとを去った途端に慌てて追いかけてゆくも手遅れになっちゃうろくでなしみたいにならないよう、やはり考えを改めて感謝の心で米と内釜と内蓋を洗うべきですね。

 

実に心が洗われるようなお話。