墓地歩き

本日は山手線の東側のほうにある大きな霊園を歩きまわりました。

私はものっすごい怖がりで、どんくらい怖がりかといえば稽古場のトイレに行くのでさえ実は誰かについて来て欲しいくらいなのです。
夜道を歩くとあまりに背中が気になって、自分の尻尾を追いかける犬よろしく、背後(というか背中)を振り返りまくりながらじゃないと歩けず、他の通行人をビビらせます。
部屋の中で閉まってる扉の向こうで何か気配や音がすると猛烈に怖いので(不審者的な意味も含めて)、必ず玄関のドアまで見渡せるよう全ての扉を開放しています。押し入れのフスマも取っ払いました。

そんな私ですが、何故かお墓は平気です。

もしかしたら目的があると平気なのかもしれません。
今日なんかも「ラブホテルインブルー」の構想と雑務の為に行ったのですし、その昔芸人仲間と共にスーパー罰当たりな企画映像を撮影しに夜の青山墓地に行った時も微塵も怖いと思わず、平気でビデオカメラを回してました。

それから、発条の事務所のあるアパート、事務所の隣の部屋がずっと空き部屋で何だか妙な雰囲気ではあるのですが、それも平気です。
いや、厳密には怖くないこともないんだけど。
古くて家鳴りもするし。ちょっとドキッとしたりはするのですが。

たぶん「怖がってたら話が進まない時」は恐怖心を無視できるのかと。

実はいつもお世話になってる劇場にも結構な評判があるらしいのですが、これまた「怖がってたら話が進まない」ので、夜中に居残り作業なんかもしちゃいます。完全に一人で過ごすのは無理だけど。
ただしトイレに行く時はドアを開け放して用を足します。

繊細なのか粗雑なのか自分でもわかりませぬ。

ただお墓に関しては、むしろ誰も人がいないくらいの静けさが好きです。
東京に来て初めて住んだアパートは教会とお寺の間にあり、外に出るとお墓が見えました。
そういえば今のアパートも、ちょっと歩くと墓地があります。

お墓は落ち着きますね。
ま、昼間限定だけど。