舞台美術のこと

実際にレゴブロックで遊んだことは無いのですが、無限の可能性を抱える素晴らしい玩具だなあと思います。

今回は、そのレゴブロックからヒントを得た舞台セットです。
とは言ってもブロックをあれこれ移動させたり組み立てたり、といった意味では無いし、大掛かりなオブジェを構築する訳でもなく、その「可能性」という点でのヒントです。

劇場タイニイアリスもまた、多くの可能性を抱えた場所であり、そこでやるからには創り手の想像力が負けるようではいけない、とも思っています。
立派な座席のある劇場ではありませんが、面白い舞台美術を実現させることのできる劇場です。


もともと動きが制限されることなく、好きに自由に使える舞台セットが私は好きです。
発条ロールシアターでお願いしている音響さんと照明さんは、私がやりたいと思うことを全てわかってくれた上で、それを凌駕するアイディアをもって応えてくれます。
そんな音響、照明と、絞り出してひねり出して熟成させた役者の演技、そして芝居そのもの。その全てを包み、また広げてくれるようなものが理想の舞台セットであると私は思っています。
あくまで理想なので、なかなか難しいのですが・・・。

今回の舞台美術は、劇場にも音響にも照明にもひけを取らない、芝居をより引き立ててくれる、理想に近いものになったと思います。

今度はこのセットを最大限に活かす芝居を創らねば、と。芝居が先か舞台美術が先か、という感じの話になってきましたが、そんなセルフ切磋琢磨によって、本番までコツコツやっていきたいと思います。