2月が逃げてゆく・・・

おしっこちびりそうにびびってます。本番まであと一か月です。

稽古に緊張感を持たせるのも演出の役目だと思っています。っていうか、たいていのことが演出の責任なんです。今更こんな初心者みたいなこと言ってて恥ずかしい限りなんですが。ありがたや。

今回の芝居は、今のところいろんな意味でちょっと難し過ぎるかなあと思う箇所がたくさんあるので、その辺をシンプルにしていこうかなと思います。この段階の作業が、手間はかかれど(そして役者も大変でしょうが)好きです。
今回は脚本がいつもより早くできたので(←威張れません。まともに考えたら十分遅い)、演出家さんの手に早く渡すことができました。後はよろしく頼むよ!演出!よっ!

私、手の込んだおかずが何種類も並ぶような食卓にどうしても初めは目をひかれるのですが、実際食べると大皿に単純明快なおかずがどーんと盛ってある食卓の方が満足します。いくらでも食べていいよという懐の広さ、想像通りの味でしょという安心感、定番だからこそ飽きないのよという底の深さ。
そして、その大皿の周りに漬物とかちょっとした小鉢がさりげなくちょこちょこ並んでいたりすると、ああ、メイン料理に彩りを添えるものたちの何と愛おしいこと!何という職人芸!と感動するとともに、これぞ幸せ!ってな感じになります。

今回はそんな芝居にしたいです。
今は、チャレンジしたい難しい料理が多過ぎて、このプラン通りに進めるとどれも半端になりそうな予感・・・という感じです。
つまるところ(好みにもよるでしょうが)塩ふって焼いただけのものが一番美味しいんです。少なくとも私はそういうのが好き。
その方が素材の美味しさがより活きるってもんです。
ただし、素材の特性を見極めて美味しく調理しないと台無しになっちゃいますので別の難しさがあるでしょうし、何度も何度も繰り返しての練習が必要となってくるでしょう。
こう言うとまるで私が料理人のようですが、料理人はむしろ役者個人かなあと思います。
私は・・・なんだ・・・食べる人か?あ、試食係かな。

そんで、あーだこーだ注文つけるんですな。なんて役得。

そうやって吟味して手やら口やらを出して、私が旨い!と思ったものを劇場にて皆様に差し出すと。

演出家によっては名料理人だったりするのでしょうが、食い意地の張った私は芝居も試食専門なのか・・・と。

「ソンデネヴァ!」の美味しさを皆様と分かち合えるよう、誠心誠意試食して、研ぎ澄ましてまいります。