怒りに任せて書きなぐっていた頃のこと

どうしようもないほどに憤り、気持ちのやり場が無くて叫びたくなるようなそういうニュースを耳にした時、昔はそのまま気持ちを日記に吐き出していた。

今はできない。

きっと昔よりも少しだけ、そういうニュースを他人事ではなく捉えているのかもしれない。

少し気持ちが弱くなっているのかもしれない。

怒りのままに書いたからと言って何がどうなる訳でもないと思ったら、何だか書くのが憚られるような、自分のそうした吐き出し行為を恥じるような、そういう気持ちなのかもしれない。

怒りよりも悲しみの方が勝っているのかもしれない。

ああ、それでも一つだけ吐き出したいなあ。

天災であったり予期せぬ病気であったり、そういう自然界に生きている以上はどうしたって避けようの無い事で命を落とすのでも本当に悲しくて辛いことなのに、どうして愚か者の起こす事故や事件で命を奪われねばならないのか。そんな理不尽なことが、何故起こるのか。
大事な人ともう二度と会えなくなることの悲しみが何故わからないのか。
どんな償いをもってしても絶対に取り返しがつかないことだということが何故わからないのか。

私はこうやって問うことしかできないのか。なんて無力なんだろう。何かできないんだろうか。
どうせ無力ならば、悲しむより怒る方が、まだ何かをできるんじゃないだろうか。

ああ、くだらない自問自答なんかどうでもいい。

とにかく、病院に運ばれた子達、元気に回復して欲しい。
お医者様、神様、お願い。お願いします。