土曜日はへろへろ

公演終了から一週間。出演者に渡す写真やらDVDやらを準備して、いざ新宿へ。
飲みながら公演を振り返った話をしたり、劇団としてあるいは個人としてのこれからの予定を話したりと、雑多な話の乱れ飛ぶ会をやりました。

発条ロールシアターは出演者がせいぜい10人程度と小規模なので、飲みの場でも万遍なく全員と話すことができるというのが良いです。
あと、あまりお説教癖のある人がいないのも良い点です。

うちの場合は役者の最大年齢差が28歳というなかなか楽しい状態なのですが、かと言って年齢の壁はあまり無いように思います。
「芝居とは・・・」みたいな話を上から浴びせるように喋るような人はいません(っていうか、発条に限らず良い役者っていうのはどんなに立場が上でも芝居が上手くてもそういう人はいないと思う。良い役者って人としても上等なんだと思う)。

最若手に対して細かくダメ出しをするのはその一つ上の若手だったりして、ちょっと中学高校の運動部的な風情があります。それで、調子に乗って若手兄さんが偉そうに語りはじめると、そのもうちょっと上の世代からダメ出しについてのダメ出しがあったり。みんなお互いに容赦ありませんが、説教というのとはちょっと違う様子です。

芝居作りの過程でも割とお互いに言いたいことを言いあえます。若手も兄さんも関係ありません(ただし、自分のことをさておいて偉そうに人に演技指導してる人は、私から怒鳴られたりします。ともかく私は、“偉そうに”が嫌いなんだなあ。同族嫌悪?)。

「指導者」がいない、とも言えますが、お芝居って自分で感じたり考えたりして創っていくのが重要だと思うので、この雑多な感じがいいかなと思います。
ずば抜けて上手い人間も、次元が違うほど売れてる人間もいないこの集団の中で人間関係に順番をつけてたらかっこ悪いじゃない、という気もしますし。

何はともあれ、お互いに敬意を払う人間関係が私は好きです。
表面的には和やかなのに裏では舌を出しているような、そういう人間とは私は一緒に作品を創れません。
どんなに不器用でも小さくても醜くても構わないから、自分のそのダメさから目を背けない人間を、相手に対して誠実であろうとする人間を、私は尊敬します。私はこれからもそういう人たちと一緒に芝居をやっていきたいです。

土曜日あまりにも飲み過ぎて日曜日は二日酔いでまるまる棒に振ったことへの自己嫌悪から、ちょっといいこと書いてみました。こうして自分を鼓舞するのだ。