まつりの後〜いろいろ順繰りに振り返る-きっかけ編-
そもそもいくらタイニイアリスが空いていたからと言って、そして通常よりも割引価格で貸してもらえたからと言って、どうして準備期間の限られた中で何かをやろうと思ったのか。
昨年の10月頃、発条ロールシアターの「ファンタステカ」を終えて、私は凄まじく心ふるわせておったのです。芝居をやれる喜び。生きている喜び。作りたいものを作ることのできる自由と責任の心地よさ。
と同時に、うかうかしていたらあっという間に何も無くなってしまうことを実感しての焦りも感じていました。
そういった心境・環境の中で、半年に一本ペースでしか舞台をやらないことに対しての疑問が湧きました。
そりゃまあ芝居を創るには何かと諸々都合がありまして、私ではなく主宰が頭を悩ませるような細々した諸々事情もありまして、本公演という形では半年に一本がギリギリなのが現状です。
諸々事情と言いましても9割を占めているのはたったひとつのくだらない、しかし大きな理由に尽きるのです。
が、まあそれはどこの団体も多少の差はあれど抱えている問題だと思うし、みな「武士は食わねど高楊枝」の精神でやっている訳です。おそらく。
で、その問題はさておき、もうちょっとたくさんやりたいなあという気持ちに任せて企画をあれこれ考えていたのです。どうしたら実現できるかなあなんて頭を悩ませながら。
そんな時にタイニイアリスさんからのお誘いをいただいたのです。劇場が空いちゃったので、通常よりもずいぶんお安い値段で貸しますよ、と!そりゃ当然飛びつきましたとも!
そして、これは誰にも話していなかったのですが、
タイニイアリスさんからのそのお誘いメール、実は間違いメールだったのです!
誰かのデータに間違って私のメールアドレスが登録されていたようで、別人に宛てたメールが私のところに届いたのです(通常、タイニイアリスからの連絡は劇団宛てにくる)。
劇団の方にはお誘いがきてなかったので、ハナから我々に声をかける気はなかったんじゃないかなと推測しています。時期的に無理だろうと普通は考えるでしょうから。
そんなわけで、ビバ・間違いメール!
つまり運命っていうのは自分の望む方向に流れてくれるもんだ、と。
よく言いますよね。良い流れをつくれるかどうかは自分次第、みたいな。
何だか話が大仰になってきましたが、つまりラッキーだったってことです。
間違いメールが元だったことなんてすっかり忘れていましたが、こうやって書くとちょっと劇的じゃないですか?
つづく