2010年4月

『ワンドロップ』、おかげさまで全6ステージ大入りのうち幕を閉じました!
ご来場くださった皆様、応援してくださった皆様、スタッフさん、お手伝いさん、役者陣、どうもありがとうございました!!

って、遅いよ!

さて毎回そうなのですが、発条ロールシアターの作品の基となる原案を出すのは主宰です。彼が「こういう話をやりたい!!」というネタをくれて初めて私は脚本を書き始めます。
もちろん私が書きたい要素もそこに織り交ぜつつ書き進めますし、書いてるうちに私の色がくっきりと出てくるわけですが、主宰の「これをやりたい!」という骨子は、基本的に最後まで失われません(と思います)。
なので私は作・演出ではなく、脚本・演出な訳です。

で、主宰が「風呂無しアパートに2.26事件の将校がやってくる」だの「工事夫の男が農民の戦のリーダーになる」だの
「えっ?」
と言いたくなるようなリクエストを出しやがるのに応えるべく、膨大な資料を漁り脳ミソの沸騰と戦いながら脚本を書き上げた後は、基本的には役者任せで芝居が出来上がるのを待ちます。私がやることと言えば
「もっとこういうのが観たい」
というワガママな要求を突きつけるばかり。
ダメ出しもしますが、その多くが笑いに関してです。そこは黙っちゃいません(ネタが滑ってたら100パーセント私の責任だということです。恐ろしや)。

今回はまた奇跡のように素敵な役者さん達に恵まれたため、稽古場に行くのが楽しみで仕方ありませんでした。
本番を迎えるのが心から楽しみでしょうがなかった公演は、演劇部時代も含めた20年ちょっとの中で、おそらく今回が初めてです。

なので演出というよりは、
「観客」
だったかもしれません。

満足でしたとは言いません。
でも、自分も含め、それぞれがその瞬間に持ってた全ての力を出し尽くせた公演でした。
「もっとできたかもしれないのに」とか、「もっとこうすればよかった」とか思うことがあろうとも、それも含めてその瞬間の己の全てがそこにあったに違いない、と。
そんな公演でした。

お客様の評判は、「ううむ・・・」という微妙な感じも少なからずあったことも心に留めつつ(でも絶賛してくれた方も多かったです。良く言えば賛否両論ってことで)主宰は次回作の構想中でございます。

私は、発条ロールシアターが初めて迎えた新人劇団員と共に、現在底上げトレーニング中です。
超絶に楽しいです。

早く次の芝居を作り始めたい。

芝居が好きだなあ。