褒められるのが嫌い

いるんですよ、世の中には。

芝居の稽古でも仕事を教えるんでも、褒めて伸ばす、というのは有効的なようです。
叱られたからってできないものはできないし、根性論だけではどうにもならないこともあるし。
だったら、今できた事を褒めて、嬉しい気分で次に進んでもらう方が良いという。

でもね、いるんですよ、世の中には。
褒められるのが嫌い、っていう人が。

褒められて調子に乗って失敗する、というのとは違うんです。
そうじゃなくて、褒められたくない。

「自分で満足がいってないので褒められても戸惑う」

という事なんじゃないかと思うのですが。

そーいう志の人に対しては、やっぱりあんまり褒めたりオッケー出したりしない方がいいんでしょうかね。私はいいなと思うとすぐに口に出してしまう性質なのですが、ちょっと考えないといけないのかなあ。

実は、私自身がそうなのです。もう褒められる事自体がそう多くも無いのですが、たまに褒められると居心地が悪いというか。
それは志が高いのではなくて、取り繕った外面と、狡くて汚い内面のギャップに、いたたまれない気持ちになってるからかもしれないです。
何だかこう、後ろ暗いところがあると、落ち着かないではないですか。

でも、芝居は褒められる方が好きです。
それはもう、好きです。