誕生した日

今回の芝居は稽古から千秋楽までの間にお誕生日を迎える子が3人もいます。そのうち2人は8月5日と6日、連続です。素晴らしき偶然の巡り会わせ!

そんな訳で今日は稽古後に出演者一堂で、お誕生日会という名目の飲み会をしました。

飲みの場で私は自分の年齢を26歳と言い張りました。

26歳。サバ読むこと8つ。
今日お誕生日を迎えた子は本物の26歳。
明日お誕生日を迎える子は、なんと21歳(になる)。
自分と一回り以上も下の子と芝居をする事になろうとは。幅広いですねえ、演劇年齢って。

今回1番年長さんは45歳なので、その人から見たら21歳なんて自分の子でもおかしくない。その人が芝居を始めた時、彼女はまだ生まれてもない。
すごいなあ。

さて飲み会ではサバをよんだ私ですが、正直な話1年でも遅く生まれていたら私はここでこうしていなかったことでしょう。

「どんな道を通っても、いつか巡り会ったに違いない」
なんてステキな運命もこの世にあるようですが、
そもそもお芝居は、私の中にそこまで深く根差してはいなかった気がします。もちろん好きは好きでしたけど。

高校を卒業する時に芝居を辞めるつもりだった私を、5歳上のOBが劇団旗揚げに誘ってくれた事は間違いなく私の人生を大きく左右する出来事だったのですが、そこに至るまでの人間関係の育みは、1年遅く生まれていたらまったく違うものになっていたでしょう。

1年遅く生まれていたら、高校演劇に憧れるきっかけとなるそのOBの芝居を観ることはまず無かったし(中1の時、その人が高3だった)、高校演劇をやったとしても、そしてその人と出会ったとしても、劇団旗揚げに誘って貰うほどの関係は生まれなかったでしょうし、誘われて大喜びでついて行く事も無かったでしょう。
そして百万が一そうなったとしても、旗揚げから2年後に私が東京へ行く可能性は本当に低かったでしょう。
東京に出るきっかけ。それは演劇とはまったく関係無く、当時付き合っていた男の子が東京に行くからであって、その子と出会うのは1年遅く産まれることでぐっと確率が低くなったでしょうから。

他の地では無く東京で、他の劇団では無くあの劇団で。それが崩れたら今の主宰とも一生出会っていなかったでしょう。
これも大袈裟でなく、そろそろはしょりますが、いろいろな事由からそうなのですよ。

この世に誕生した喜びは言うまでもなく、誕生日というものにも特別な気持ちが湧き出てきます。

お二人ともお誕生日おめでとう!