アッコちゃんの話をどうしても

前に少しここにも書いたのですが、劇団ガソリーナの『ひみつのアッコちゃん』(作・演出 じんのひろあき)がとても面白くて、未だに思い出すとうずうずしてきてしまうので、再び書きます。何が良かったのか。

舞台となるのは、映画『ひみつのアッコちゃん』のアッコちゃん役の最終選考のオーディション会場。審査する側の監督、脚本家、プロデューサーらの5人。そして審査されるのは、12万人の応募の中から選ばれた5人のアッコちゃん候補の親たち。
それぞれの親が一人ずつ呼ばれ、それぞれの意気込み、思い、娘のバックボーン等を語っていくという、ほぼ全編登場人物座りっぱなしの、こういうのが会話劇というんでしょうか?よくわかりませんが、そういうお芝居でした。

すさまじいセリフ量。なのにセリフに振り回されることなんか全然無く、それぞれの心情がぐさぐさと観る側に伝わってきました。

こんなオーディションをやったら、決まるものも決まらなくなるよ!と誰もが思ってしまうような、それぞれの家庭環境、それぞれのアッコちゃん候補の背景、それぞれの応募の理由。

役者がまたみんな魅力的でして。特に親たちは、役者が演じている虚構の世界なのだということを忘れてしまうようなリアルさがありました。
もちろん、物凄くデフォルメされていて面白いのですが、でも、その面白さ(笑わせどころ)に飲み込まれないほどに真剣な気持ちがそこに存在していたと言えばいいのでしょうか。
「事実は小説より奇なり」という言葉がありますが、現実の物語の感動や笑いは、作り物のそれよりもはるかに人の心を揺さぶるのでしょう。
でもこの舞台で、ノンフィクションの面白さを超えるフィクションを作ることは可能なのだということを見せてもらった気がします。

現実の人間、現実の出来事の面白さにはかなわない。だから人はその面白い世界をこの手で作りたくなる、そしてその思いは現実を超える時もあるのだ、と。
なんか、わかったようなわからんような事を言ってますが。

全然文字数が足りないので続きます。