捨てられない人
裏切られて傷ついて散々泣かされても自分からはそれをどうしても捨てられない、そんな人が世の中にはいる。
仕事、恋人、ギャンブル、その他なんだろう?まあ、何を捨てられないのかはいろいろなケースがあるだろう。
何度も裏切られ、努力だけでは誠意だけではどうにもならないことってあるんだなあと,次第に思い始める。疑心暗鬼にかられて、
「きっとまた今回も傷つくに違いない」
と思い悩み、それでもチャレンジせずにはいられなくて、案の定泣く結果に終わる。
どんなにその繰り返しを味わっても、どうしても自分からは別れを告げられない。
そんな人は?
そんな人は、脳の回線を一カ所切って、何も考えないようにするのがいい。
バカになりきって、完全に騙されてしまえばいい。
そうすれば、結果的に泣くことにはなっても、過程で思い悩むのが省かれる分、少しでも消耗しないでいられる。
そこまで自分の力が通用しない相手には、きっとこの先どんなにぶつかってもダメなままで終わるのが現実だろう。
でも、諦められない。
諦められない愚かさは、同時に弱さでもあると私は断言する。
なのに私はそんな愚かさが弱さが、愛しく思えてならない。
何故ならこの私自身が、その愚かで弱い人間に他ならないからだ。